佐賀県と唐津市は国の構造改革特区に、特定の方法で養殖した無毒フグの肝を生産、販売できる「フグ肝特区」を共同提案する。2004年に提案した際は「無毒化の科学的な知見が得られていない」などとして認められなかったが、検査による無毒の確認件数が当時の4倍に増え、再度挑戦することにした。 フグは元々無毒で、えさに含まれる毒の蓄積によって有毒化するという「食物連鎖説」に基づき、唐津市の業者が「囲い養殖」の技術を応用して無毒フグを養殖。県は04年、嬉野市と共同で「佐賀・嬉野温泉フグ肝特区」として提案した。 提案は食品安全委員会への諮問まで進んだが、「無毒化のメカニズムが解明されたとはいえず、検査件数も不十分」などの理由で認められなかった。今回も無毒化の科学的な証明はできていないが、県は「検査件数が4倍の4千件になり、すべて無毒だった。十分に実証されている」として再び挑戦する。 提案が認められれば、具体的