[(ラテン) aura] 原義は「物体から発する微妙な雰囲気」。オーラともとは同じ言葉。光暈。 ベンヤミンは、その主著『複製技術時代の芸術作品』において、アウラを複製芸術ではないオリジナルな作品がもつ「崇高な」「一回きりの」あるいは「不気味な」ものと捉えた。彼によれば、アウラは芸術家が作品を創作/表現したときにしか存在し得ないもの、つまり<神/自然から>一回真似したものにしか宿らないものであり、複製技術による生産物は、アウラの宿った作品を二次的、三次的に真似しているために、アウラがもうそこには宿ることがない。こうしたアウラの喪失という観点から、ベンヤミンは現代の芸術一般を俯瞰した。 (彼自身による定義によれば、アウラとは「どんなに近距離にあっても近づくことのできないユニークな現象」である。) もちろんベンヤミンはアウラというものが形而上学的な意味で客観的に「ある」といっているのではなく、複
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