今日は、経済分析の基礎知識を一つ。成長の原動力は設備投資であり、設備投資は需要を見ながらなされる。日本の場合、最大の要因は輸出だ。その際に見るべきは、「輸出」なのか、それとも、輸入を差し引いた「純輸出」なのか。正解は「輸出」だ。「純輸出」はGDPの会計上の概念であって、現実の経営者は自分が獲得する「輸出」しか念頭にない。実際の経済は、輸出を増やすために設備投資をし、生産に必要な原材料を輸入するという連関になる。また、輸入は、設備投資とは無縁の要因にも左右されるから、輸入に影響される純輸出と設備投資とが合わない局面も生じる。 ところで、昨日今日の日経の経済教室は、消費増税をテーマにした2回シリーズだった。佐藤主光先生が2014年の消費増税について「景気が著しく落ち込んだ」としていたことは、印象深かったね。他方、「消費税は経済活動に及ぼす歪みは小さい」とするが、2014年の消費増税では、起こら