コンサルタントだった時代、私は上司たちから「決められた回数以上、絶対にお客さんのところに行くな」ときつく言われた。 「なぜですか?」と聴くと、彼らは 「我々は、時間だけが売り物である。したがって、お金を受けて取らずにお客さんのところに行くということは、自分のところの商品を盗む行為である。それは許されない。」 と言った。 ロジックとしては完全に正しい。時間は商品、売り物である。無料で顧客に提供してはならない。 私はそれを信じ、いかに最小の時間で多くのお客さんを回すことができるかを追求し、最も多いときには、同時に10数社のお客様を一人で担当していた。 しかし、お客さんを最小の工数で支援するためには、恐ろしく工夫が必要だ。 例えば「予定にない相談」は受けない。予めきっちりとした議事を先方に送り、その中にある議題だけを討論する。 お客さんが「余談ですが」と無駄話を始めようものなら「それは後でメール