プロペラで飛ぶ無人機「ドローン」が初めて国内で量産されることになり、製造拠点になる福島県南相馬市で20日、量産機の公開とデモ飛行があった。 国産ドローンは、研究の第一人者である千葉大の野波健蔵特別教授が社長を務める自律制御システム研究所(千葉市)が開発。精密部品大手の菊池製作所(本社・東京都八王子市)の南相馬工場が生産する。今年中に400機の製造をめざす。 量産機は直径90センチ、重さが3キロと小型で、6キロの荷物を運べる。GPSを使った自動操縦で30分程度の連続飛行ができ、東京電力福島第一原発事故に伴う除染が必要な地域での放射線計測などの使い道をみこむ。本体価格は200万~300万円程度という。 ドローンは国内で2千機程度が飛んでいるが、多くが10万円程度で買える安価な海外製。趣味以外の用途で使うには、耐久性などに問題があるという。野波氏は「純国産の機体で巻き返したい」と語った。(志村亮