熱戦が幕を開けた第100回全国高校野球選手権記念大会。手に汗握るせめぎ合いは褐色のグラウンド上にとどまらず、スタンドでの応援もまた真剣勝負だ。その戦いに彩りを添える応援曲のラインナップに近年「異変」が起きているという。どういうことなのか。 「狙いうち」が消えた夏 「さぁ、2017年の応援歌ランキングトップ20、さっそく行きましょう」 7月末、テレビ朝日系列で放送された番組「アメトーーク!」の人気企画「高校野球大好き芸人SP」の一場面。昨夏の甲子園で演奏された、応援曲のVTRが次々に流された。耳慣れた曲が下位から順に次々紹介される。しかし、「あの曲」が最後まで流れない。 ♪ウララ ウララ ウラウラで 山本リンダさんの「狙いうち」だ。50年近く前の曲だが、高校野球にとどまらず、明治大学が「チャンステーマ」として使い、プロ野球・中日の応援団も演奏していたことがある。16年8月6日の朝日新聞は「こ