事件で揺れる東京医科大学 (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る 「やっぱりあのおっちゃんか。『臼井枠』っていうのが前からあるからな……」 東京医科大学(以下、東医)の関係者は、東医が絡んだ文部科学省の汚職事件の報道に深くうなずいた。「おっちゃん」とは、7月6日付で辞任した臼井正彦前理事長(77)のこと。大学入試の点数を操作できるのは臼井氏しかいないと、同大学の「100人中100人」が感づいていたようだ。 文科省の大学支援事業をめぐり、東医に便宜を図る見返りに息子を合格させてもらったとして4日、受託収賄の疑いで前科学技術・学術政策局長の佐野太容疑者が逮捕された。佐野容疑者に便宜を依頼したとされているのが臼井氏だ。つまり、佐野容疑者の息子は「臼井枠」として入試合格の印を押されていたようなのだ。ちなみに、佐野容疑者は、元文部相・小杉隆氏の娘婿とも報じられている。 公明正大であるべき大学入試