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フィッツジェラルドに関するpinball1973のブックマーク (1)

  • スコット・フィッツジェラルド「グレート・ギャッツビー」(1/2)|海外文学 書評:WEBマガジン「カーソル」

    今から約30年前のことだ。日のある作家は「風の歌」をその耳に捉えることで、鮮烈なデビューを飾った。以来、耳を澄ませること、そしてそうすることで耳の奥にかすかに響いてくる小さな音を丁寧に拾い集めることを、その作家は30年のキャリアの中でひたすら繰り返して来たように思う。その作家が自らの仕事の一つの節目として、先年、あるアメリカ作家の作品を訳した。その訳は必ずしも「完璧」であるとは思えないが(そもそも「完璧な翻訳」なんてものがあるのだろうか?)、その一方で、彼にしか為し得なかった達成が、その翻訳には満ちていたように思う。「耳を澄ませること」。そう、原文から伝わってくる音に耳を澄ませ、そこから響いてくる原作者の息遣いと、そして言葉のリズムをたくみにその作家は日語に移し変えた。その新訳を読んで、私は自分がその「アメリカ作家」の魅力の多くを取りこぼしていたことを知り、鮮やかな彩りと共に新たな感動

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