エミール・ブレイエ(Émile Bréhier, 1876-1952)が、初期ストア主義哲学を、「非物体的なもの」に着目しつつ、おもにプラトンやアリストテレスとの差異のなかで論じた書物。 「相互に作用しあう実体たる物体」と「いかなる作用ももたない非物体的な事実(出来事)」という新たな二元論によって、ストア主義者たちは、「不動なる知性的なもの」と「不定なる感性的なもの」の二元論のもとにあった自然学と論理学の革新をおこなったのだと、ブレイエはいう。この宇宙のなかではすべてが相互に作用しあい、とどまることなき「コスモポリティーク」(この語にブレイエ自身は言及していないが)を織りなしている。だが、そこから創発する「出来事」は、その相互に作用しあう「実体」のもつ「力」のあらわれ、その実体の限界であって、それ自体は物体的でないし、なにものにも作用せず、作用を受けることをもない。まるで〈エネルギー/情報
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く