昨年最後のコラムとなった第272回は「2005年は“モバイルPCを買い換えたくなる年”に」というタイトルだった。HDDの容量アップに関しては期待がはずれた面もあるが、国産PCベンダーの踏ん張りに関しては予想を超えて良い成果が見られたように思う。実際、Intel製モバイルプロセッサが停滞した1年にもかかわらず、さまざまな切り口で製品の魅力を引き出した製品が多かったように思う。 デスクトップPCに比べれば、CPUやチップセットのスペックに対する依存度が低く、製品の魅力はメーカーの能力に委ねられているという意味では、ノートPCは物作りに長けた日本のベンダーに有利な分野だ。 しかしそうは言っても、コスト下げ圧力はそうした優位性をも押しつぶす勢いである。その中で各社が“モバイルコンピューティング”という枠の中で、コストに見合う物作りに真剣に取り組んだ結果として見ると、今年1年を物作りを見つめ直す1年