タグ

関連タグで絞り込む (1)

タグの絞り込みを解除

青空文庫に関するpn11のブックマーク (1)

  • 寺田寅彦 比較言語学における統計的研究法の可能性について

    言語の不思議は早くから自分の頭の中にかなり根深い疑問の種を植え付けていたもののようである。六七歳のころ、始めて従兄(いとこ)から英語の手ほどきを教えられた時に、最初に出会ったセンテンスは、たしか「猿(さる)が手を持つ」というのであった。その時、まず冠詞というものの「存在理由」がはなはだしく不可解なものに思われた。The(当時かなで書くとおりにジーと発音していた)が、至るところ文章の始めごとに繰り返されて出現する事が奇妙に強い印象を与えた事を記憶する。自分の手のことを「持つ」というのもおかしかったが、これが「手を」の前に来る事がはなはだしく不思議であった。 今になって考えてみると、このジー、ジーという音の繰り返しは、当時の幼い頭の中に、まだ夢にも知らなかった、遠い遠い所にある、一つの別な珍しい世界からのかすかなおとずれのように響いたのかもしれない。それはとにかく、当時に感じた漠然(ばくぜん)

  • 1