シェア挽回のきっかけをつかめるか。スズキは新型の軽自動車「スペーシア」を発表した。同社は2007年に軽トップの座をダイハツ工業に譲って以降、ジリジリと水を空けられている。10年からはシェアダウンも続き、12年にはついに30%を割り込んだ。 会見に臨んだ鈴木修会長は「主力のワゴンR、燃費を引き上げたアルト、そしてスペーシアで、昨年に大きく離されてしまったシェアを挽回する勢いにしたい」と力を込める。 今回投入するスペーシアは、1.7メートル以上の車高を持つワゴン車で、スーパーハイトワゴンと呼ばれるカテゴリーの軽。車内空間を広く取っていることが最大の特徴で、ファミリーを中心に、近年人気が高まっているタイプだ。 この市場はダイハツの「タント」が先鞭を付けた。一昨年、軽の再強化を掲げたホンダが「NBOX(エヌボックス)」を投入し、業界を驚かせる大ヒットを記録。スーパーハイトワゴンは軽の市場の中でも、