あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。 さて、ご報告とお礼がたいへん遅くなりましたが、昨年末に発行したネットプリント「意味不明珍奇不可思議謎短歌」の配信が終了しました。プリントしてくださったかた、ご意見ご感想をくださったかた、まことにありがとうございました。 期間内に間に合わなかったというお声をいただきましたので、PDFデータを足跡書館に登録しました。引き続き、ご興味ありましたらご覧いただけると嬉しいです。
![意味不明珍奇不可思議謎短歌~PDF編~|えんどうけいこ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/14e2cde5ef22fe5a037087753eecc8e86ec37d8d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fassets.st-note.com%2Fproduction%2Fuploads%2Fimages%2F5279005%2Fprofile_5d34e61c1e8bb85ca1ed121e229d2044.png%3Ffit%3Dbounds%26format%3Djpeg%26quality%3D85%26width%3D330)
先日の「謎短歌」の種明かしをします。 実はこれらの短歌は、某氏のつくった短歌風回文を、できるだけ意味が通るように、より短歌らしくなるようにブラッシュアップしたものでした。 元になった回文は以下の通りです。 ********** 熱が九度 いまは昼でも気勢ない 咳も出る日は毎度九月ね 湧いた蜜出ていた蜜め乾かぬか 若芽摘みたい手で摘みたいわ 活けし花とおいしい木の実とキスが好き 富の恋しい大人は死刑 中野区電子メタノール眼科医は腐敗カンガルーのため死んでくのかな いたづらは毎春ひとつ課題制 蛇蝎と蛭はいま腹伝い 四角い手でなくまあるい手で泣く泣く撫でている 甘く撫でていく下肢 杭が目に刺さる鵜の王 らしくなく白魚の煩さに目がいく 通るなと鷹が目付きし覆う空 雄々しき爪がカタと鳴る音 蓋を閉め冬気詰まりの妻と子と松海苔まづき夕飯を堪ふ "Nana, non, if you ...?" 問いかけ
九度の熱、咳が出るのはいつだって九月で昼も気勢のない日 沸き出づる蜜がなかなか乾かずに若芽も手では摘めそうにない 富ばかり恋しい大人たちは死ね 大切なのは花、木の実、キス 中野区でカンガルー腐敗 電子メタノール眼科医そのために死す 春ごとに蛇蝎と蛭は腹伝い課題としてのいたづらをする 撫でている泣く泣く甘く撫でている下肢をまあるい手で撫でている 白魚を煩いという鵜の王の目を刺している杭が抜けない 通るなと鷹は目で告げ空を飛ぶ 雄々しき爪をカタと鳴らして 気詰まりの妻と子と堪ふ夕飯の蓋を閉めたる松海苔の味 湯布院のナナは一言「は?」と答ふ "Non, if you...?"と問ひかけられて
ご無沙汰しております。 久しぶりのブログ更新、なんとネプリの感想です。 敬愛する短歌詠みのえんどうけいこさんと、 敬愛する回文愛好家の罅ワレさんの合同ネプリ、 『意味不明珍奇不可思議謎短歌』というのが出ました。 今回、いつも以上に散文的になってしまうと思います。 太字とか色分けとかも、しないんじゃないかなあ。 それくらい衝撃を受けました。 ご興味のある方は、ぜひご覧くださいませ。 ネプリ『意味不明珍奇不可思議謎短歌』には、15対の短歌がおさめられています。 片方は、短歌。そしてもう片方は、短歌の韻律を踏まえた回文です。 短歌の担当がえんどうけいこさん、回文の担当が罅ワレさんということになります。 そして15対のうち12対は、「罅ワレさんの回文をベースにえんどうけいこさんが短歌にしたもの」 残る3対が「えんどうけいこさんの短歌をベースに罅ワレさんが回文にしたもの」です。 どれがその3対なのか
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長年、競争相手がほとんどいない学際分野で研究してきた。当時のボスとほんの数人しか相手にしてくれなかったけど、科学のため社会のためになると信じていた。地味ながらも理論をコツコツ積み上げていい仕事をしてきたと思う。でも数年前に、アメリカの研究者がこの分野である発表をしてからいろいろ変わってしまった。ある大きなプロジェクトと絡んでいたことから急に大きな注目を集めるようになって、あっという間に大勢の研究者がこの分野に押し寄せてきた。莫大な予算のプロジェクトが世界中にバンバンたって、高額の機器を使った夢みたいな大規模実験がされて、論文がIFの高い雑誌にたくさん出ている。すでに高齢ポスドクと呼ばれる歳になっていた私も、この流れである研究機関に職を得た。だけど、流れに乗ってしまったことを凄く後悔している。私は欧米グループの研究の粗さや足りない穴は理解できるが、彼らの大規模な研究の中ではそんなものは些細な
恐怖が人の心を活性化し、判断力を高めることを、京都大学霊長類研究所の正高信男(まさたか のぶお)教授らが実験で突き止めた。これは、恐怖感情を抱くことは認知情報処理を妨げるという、この1世紀の間信じられてきた心理学の定説を覆し、ダーウィンの主張を支持する知見といえる。心理学でもダーウィンの洞察は正しかった。ダーウィンが活躍した英王立協会刊行のRoyal Society Open Science11月5日付のオンライン版で発表した。 写真とグラフ. 上は実験に使った刺激の例、左が赤いヘビ、右が青い花。下は、ヘビと花の写真への赤、緑、青の色ごとの反応時間の比較。左が成人、右が子ども。いずれもヘビの写真の時のほうが、花よりも色の回答に要した時間が短かった(いずれも提供:正高信男・京都大学教授) 夏目漱石の小説「草枕」の冒頭に「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人
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