2005年05月26日14:24 カテゴリ書評/画評/品評Love 正しくなければ、生きていけない。 - 書評 - 「おろかもの」の正義論 本書の最後の文である*0。なんて傲慢な言葉だろう、と思われたのではないか? 「おろかもの」の正義論 小林和之 しかし、だまされたと思って読んでほしい。最初から最後まで読み通して、最後にもう一度この一文に出逢ってからもう一度この言葉の意味を噛みしめてほしい。 本書は、philosopher が書いたphilosophyの本である。あえて哲学とは言わない。かねてから「哲学」というのは誤訳とは言わないまでも、不適切や訳だと思っていた。「哲」の字がよろしくない。これでは「頭のカタイヘンクツヂヂイが、カビの生えた観念に固執している」というイメージがどうしても浮かんでしまう。本当にそういうセンセイも少なくないようだが、「哲学」は本来「凝り固まったアイディアから自由