日本のアニメならではの特異な現象として、アニメーション監督が平然の実写映画に進出するのが多いことがある。いや、海外でも少なくはない現象ではあるのだが、日本の監督の場合、アニメの進歩の目的での実写や「現実を捉えるもの」としての実写などなど、どこか別々にしきれていない点で異質さがある。 というのも、例えばディズニーやピクサーの監督たちやアートアニメーションの監督たちはアニメーションと実写映画は表現は完全に別物だとしているし、アニメにとっての実写とはロトスコープでアニメートするためや、より生き生きとした演技をさせるためであったり、湯浅中村みたいにデザインのエッセンスに使うなどアニメに生かすための材料でしかない、と考えるほうがいい。アニメにとって実写は最終的な進化の目的地、と一部考えられがちだが、実際はアニメの下位のものと考える方が健康的。 ディズニーの名作アニメのメイキング。俳優に動きを演技して