- 第67回毎日出版文化賞 力作そろう トマス・アクィナス 神学大全 全45巻完結 稲垣良典他訳(創文社・3990〜7980円)=企画部門 世紀またいだ偉業 キリスト教神学最高の達成「神学大全」は今日も燦然と輝きを放つ。その翻訳が52年の歳月を経ていよいよ完結した。全45巻き39冊。高田三郎、稲垣良典ら最高の訳者をえてわが国の知的資産に新しい宝石が加わった。 中世の教会は何百年もかけて建造された。高くそびえるゴシックの尖塔は、日々たゆみない職人の努力とそれを支える協働の忍耐のたまものである。「神学大全」の訳業も、教会建築と同様、世紀をまたいだ偉業である。私が学生のころ、書店の書架に並ぶ番号は飛び飛びで、いつ完成するのかと見上げたものだ。企画に関わった人びとも多くは物故者となり、栄誉で報いるすべもない。出版という使命を深く理解した先人の覚悟にただ頭が下がる。 「神学大全」は特徴的な問答のやり
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