この名簿をみると、顧問から事務局長まで、役員総数62名のうち24名が宗教関係者によって占められていることがわかる。役員の三分の一以上が宗教関係者という計算だ。日本会議は極めて宗教色の強い団体であると言えるだろう。 これらの宗教団体関係者は、「名義貸し」「つきあいで名前を連ねている」というだけではない。日本会議に役員を送り出している宗教団体は、実際に、日本会議の行う数々の運動の現場で、積極的な関与をみせている。 過去に実施された日本会議の行うイベントの受付では、国柱会、倫理研究所、神社本庁、IIC(霊友会)、仏所護念会、念法真教、崇教真光等の各種宗教団体別の受付窓口が設けられていることが確認されており、集会参加者を組織動員していた様子がうかがえる(上杉,2003,p.53)。 組織動員は、集会やイベントの頭数を増やすためだけに行われているわけではない。 連載第2回でお伝えしたように、日本会議