粗筋: 都立七和手高校の無道大義は、化学の授業中に教師の質問に答えて、直感的に把握される民衆意志が存在すると発言する。実は、無道は三日前に、郵便配達員から直接<七和手地区主任補導官>宛の手紙を受け取っていたのだ。宛先は書かれていないにも関わらず、郵便配達員はそれが無道大義宛のものであると直感で分かっていたのだ。そしてそれを読んだ無道は、決然として目覚め、自分に与えられた使命を思い出した。 一方、<最高指導者>である不由子の夫である<私>は、幻想を抱いて結婚したのだが、妻が毎日パソコンを使って印刷する大量の民衆細胞に対する手紙の洪水に悩まされていた。