もしも大学の授業料が、在籍する学生の満足度や講義内容の質に応じて決められるのだとすれば、高等教育はより良いものになるのでしょうか。日本の最高学府と謳われる東京大学や、iPS細胞に関する研究で一気に知名度を上げ、最新のQS世界大学ランキングで日本トップの座を奪った京都大学の講義内容の質や学生達の満足度が他の大学よりも高いという理由で、両大学が年間授業料の値上げを決めたとすれば、その判断は不合理だと非難されるべきでしょうか。それとも、両大学の更なる発展と競争率向上に寄与する貴重な資金源になると支持されるべきでしょうか。 急速なグローバル化の進展に伴い、国際的な大学間競争は過激さを増す一方ですが、こうした大競争時代を生き残るために、大学はどこまで学生やその保護者に経済的負担を強いるべきなのでしょうか。大学の授業料の高騰は、日本国内でも度々話題になりますが、同様な問題は、世界的な影響力を持つ大学を
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