《先週のせりふ》「政次が行くというなら、私が送ってやらねば」 小野但馬守政次(高橋一生)の処刑という最大のヤマ場が描かれたNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」33話での、井伊直虎(柴咲コウ)の言葉です。2人で仕組んだ井伊家再興の秘策が失敗。直虎と井伊を守るため、“独断で徳川に弓を引いたクーデター犯”として投降し、磔(はりつけ)にされる道を選んだ政次の選択を受け止めた場面です。 【写真】柴咲コウ主演NHK「直虎」さらば政次 尼僧として、刑場で経を唱えて魂を送るという文脈かと思ったら、執行人のヤリを奪って自ら政次の心臓に突き刺すという、息が止まる展開。突き刺したまま政次をにらみ上げ「地獄へ堕ちろ、小野但馬!」「日の本一の卑怯者と、未来永劫(えいごう)語り伝えてやるわ!」。どうしたら自分の犠牲がより価値を持つか。離れていても正確に理解してくれた直虎の一撃に、血を吐く政次が幸せそうなこと。「未来永