防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は6日、九州北部を襲った豪雨で大きな被害を受けた福岡県朝倉市の上空に、巨大な積乱雲が連続して発生していたとして、解析結果に基づく立体図を公開した。最も大きなものは高度1万5千メートルに達した。積乱雲が帯のように連なった「線状降水帯」が、上空に長時間とどまったことで降水量が増え、被害が拡大したとみられる。 国土交通省のレーダーによるデータを防災科研が3次元解析した。雨が激しかった5日午後3時ごろの上空の積乱雲を解析すると、気温が零下約15度の高度8千メートルの高さまで凍らずに雨粒が持ち上げられていたことがわかった。気流の勢いの強い積乱雲だったことが大雨の一因となったとみられるという。 線状降水帯は西風に乗って東に移動していたが、午後1時から5時にかけては特に移動スピードが遅く、長時間にわたって豪雨をもたらしたと考えられるとしている。(竹野内崇宏)
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