枯れる。植物が枯れる。 ここは東京のとあるマンションにある東側を向いたベランダ。灼熱の太陽が照り付け、室外機の熱風も吹きつける過酷な環境だ。まるで生物が生きていく環境にない。 俺はいままで数えきれないほどの植物を枯らしてきた。 「ハーブなんてね。雑草なんです。繁殖力が旺盛で、放っておいても育つから。むしろ増えすぎたハーブを除草するのが大変で(笑)」 ええ?何が簡単だ?何が繁殖力が旺盛だ?見てみろ、お前さんが雑草だから放っておいても育つと言い放ったミントですら全滅じゃねーか。庭でのびのび植物を育てられる環境と、砂漠よりも過酷なマンションベランダ園芸を一緒に語るんじゃねーよ!! 今日も植物を枯らせてしまった。 植物を枯らせてしまうと、決まって俺の脳内で少女が俺を責め立てる。 「…どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんのかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ!!」 黙れ
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