参院選新潟選挙区から比例区にくらがえして立候補した民進現職で元防衛相の田中直紀氏は、4選を果たせなかった。義父の田中角栄元首相、妻の真紀子氏と、国政で守ってきた「田中家」の議席を失った。 11日未明、落選が決まると、田中氏は新潟市中央区の事務所で、「新潟代表として臨んだが、努力不足は否めない」と話した。真紀子氏の姿はなかった。 田中氏は民主党政権下の2010年、新潟選挙区(当時の改選数は2)で、民主公認で1位で3選を決め、防衛相として初入閣も果たした。その後、党勢の衰えや、改選数が1に減ったことなどを受け、昨年秋、比例区転出の意向を表明した。 新潟県内では従来の支持者や越後交通などのファミリー企業を中心に票を固め、県外では衆院議員時代の地盤だった福島県も回った。真紀子氏も時折街頭で支援を呼びかけたが、支持を広げられなかった。(小早川遥平、田中恭太)