「就職氷河期世代」の就労支援の推進などを協議する会議で発言する安倍晋三首相(当時、右から2人目)=首相官邸で2019年11月26日、川田雅浩撮影 2019年夏の参院選直前に政府が打ち上げた、就職氷河期世代の正社員を3年間(20~22年度)で30万人増やす計画が、国の統計上、最終年度となる現段階で目標の10分の1(3万人増)しか達成できていない。政府は3年間で656億円の予算を計上したものの、各省庁が実施した約60事業の中には、この世代の人が参加したか確認していない事業があるなど、効果が疑わしいものも含まれている。政府はやむを得ず期間を24年度まで2年延長したが、政府内ですら「選挙目当ての場当たり的対応だった」との声が漏れる。