国連公認の月刊誌「UNスペシャル」10月号に、老人を山に捨てる「うば捨て」を題材にしたコラージュが掲載された際、麻生太郎副総理兼財務相の顔写真が用いられていた。在ジュネーブ日本政府代表部が「我が国の要人に関して不適切だ」と申し入れ、編集部はPDF版の写真を差し替えた。 この雑誌は英語と仏語で記され、編集部はスイス・ジュネーブの国連欧州本部にある。「ジュネーブにおける国連と世界保健機関(WHO)の国際公務員の公式雑誌」とされ、公称1万500部。国連関係者や各国政府代表部などに配布されるほか、ネット上にPDF版を掲載している。 問題のコラージュは、カザフスタン出身の国連職員が執筆した「オバステ」という英文記事に添えられていた。記事は長年勤めた元職員の待遇について触れ、1958年の木下恵介監督の映画「楢山節考」で描かれたうば捨てのようにならないように、と警鐘を鳴らしたものだった。 コラージュには