203x年。web村から広告が完全に排除されて10年がたった。 2010年代初頭にヘビーなネットユーザから普及し始めた広告ブロックツールは2010年代後半には一般のネットユーザにまで広がり、広告屋/コンテンツ屋は広告ブロックツール作成者に対してあらゆる理由で裁判をおこした。何人かの作成者は言われの無い理由で葬られたりもしたが、そうした動きがインターネット原理主義寄りの開発者たちに火をつけ、広告ブロックツール開発コミュニティを活性化させることとなった。 202x年、ついに広告と広告ブロックツールのイタチごっこに終止符が打たれる。 もはやあらゆるブラウザは一切の広告を表示しなくなった。 広告が排除されて最初に姿を消したのは広告媒体となるために生みだされたサイト群だ。 やがて新聞やTV局が供給するニュースサイトがwebの配信を終了し、紙/TVに回帰し始めた。 新聞の発行部数はweb登場の前と同様