千葉電波大学理学部の研究グループは16日、脳内に残る断片的な記憶イメージを使って忘れた記憶を復元するソフトを開発したと発表した。今後は特定の時点の出来事を簡単に思い出せる「復元ポイント」作成機能を追加し、商品化を目指す。 記憶リカバリーソフト「メモリカバリ」は、人間の脳内イメージを読み取って映像化するAI技術を応用した。千葉電波大が経済産業省の支援の下で研究を進めてきた産学官連携プロジェクトで、ソフトウェアとして完成させたのは世界初だという。 メモリカバリは、まず不要な情報だと判断した脳内の「ごみ箱」とも言える潜在意識から拾い出した記憶イメージの断片をAIによって画像処理。次にディスプレイに映し出された画像を本人に見せて、再度視覚から脳にイメージを送り込むことで顕在意識に変化させる。 この顕在化したイメージを再び拾い上げると、最初のものよりはっきりした輪郭になる。これらの「再意識化」作業を