4月9日の夜、私たちは大阪メトロ御堂筋線動物園前駅の2番出口から南に伸びる、飛田本通商店街を歩いていた。いちどはシャッター街になりかけた古い商店街に、2010年代末ごろからカラオケ居酒屋が大量に入居、しかも大部分(約100軒のうち約70軒)が中国系の店だと聞き、取材に訪れたのである。実際に見てみると、2年にわたるコロナ禍を経ても、各店舗は相変わらずの活況ぶりだった(前編参照)。 中国系カラオケ居酒屋の中心地は、飛田本通商店街と飛田本通南商店街、今池本通商店会がぶつかる三叉路の周辺だ。しかし、これよりすこし手前(動物園前駅側)、かつて南海電鉄の支線跡だったという山王みどり公園を通り過ぎて、メインの通りを外れて東に入った路地にも多少の店舗が点在している。 西成区、飛田本通商店街から一本入った路地に踏み込む。もともと「スリーセブン」というパチンコ屋だった建物が、居抜きで複数のカラオケ居酒屋に変わ