日本で極右勢力の支持が伸びないのは、その主張と生活が結び付かないからである。つまり左派勢力の支持が伸びないのと同じ。左派が平和や護憲といったところで、それで我々の生活はどうよくなるの?ということで支持を伸ばせないのと同様だ。 欧州で極右の支持が拡大しているのは、移民の存在が大きい。労働者にとって安い賃金で働く移民は脅威であり、その排斥を訴えることでナショナリズムと生活が符合するからである。労働者階級が、リベラルで移民受け入れに寛容な左派に愛想を尽かし右傾化しているのである。極右政党も、貧困層を明確なオルグのターゲットとし、経済政策では貧困層の受けのいい社民主義的な政策を取り入れている。 ところが日本の右派には冷戦構造を引きずっている人が多く、弱者に厳しいのが保守だ。社会主義的な政策は許せないという空気がまだまだ強い。確かに55年体制というのは社会主義に対抗するために、伝統的価値を守りたいと