- Alfred Lion , Frank Wolff - <レーベルが個性をもっていた時代> あなたはCDを買う際にレーベルを意識したことがありますか? かつて「アナログ・レコードの時代」には、それぞれのレコード会社には独自の個性があり、なかにはアーティストの個性を上回るほどの存在もありました。 しかし、ほとんどのレコード会社が大手の巨大企業数社の配下となった現在、その個性はミュージシャン自身のもつ個性に比べると無きに等しいものになってしまいました。 とは言っても、レコード・ビジネスというものが生まれた20世紀の初めには、逆の意味でレコード会社の個性など存在しませんでした。なぜなら生まれたばかりの音楽ビジネスは、文字通りヤクザまがいの商売であり、経営者の音楽センスなどを持ち込む余裕などまったく無かったからです。当然レーベルの個性などというものは、無きに等しい状態でした。 <ブル