ホンダで日本初のエアバッグを開発した小林三郎氏(現在は中央大学 大学院 戦略経営研究科 客員教授、元・ホンダ 経営企画部長)が、ホンダ流のアプローチを紹介しつつイノベーションの本質に迫る実践講座「ホンダ イノベーション魂」。前回は、イノベーションの創出では「What(何を造るか)」と「Why(どんな想いに基づいて造りたいのか)」をしっかりと自分のものとし、そこからブレないことが極めて重要であることを指摘した。今回は、その後編をお伝えする。(日経ものづくり編集部)
Tweet イノベーションにつながる新しいアイデアを生み出そうとする際に、障害となるものが2つあります。 「マーケティング主導」と「技術主導」への偏りがそれです。 いずれも新しいアイデアを創出し、実現していく上では欠かせないものなのですが、そのいずれかに偏ってしまうとアイデアの可能性を狭めたり、アイデアそのものを凡庸なものにしてしまいがちです。 マーケティングと技術は、昔からよく対立するものといわれていますが、その対立そのものが新しいアイデアを阻む要因ではありません。仮にマーケティングと技術が仲良くやれたとしても、まだ障害は残ってしまうのです。 今回はそのあたりをすこし考えてみようと思います。 何故「マーケティング主導」や「技術主導」への偏りがイノベーションの障害になるのか? を考えるにあたって、IDEOが昔からイノベーションにつながる「成功するアイデアの条件」として挙げている以下の3つの
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