アニメーション映画監督の高畑勲さんが亡くなってからおよそ1年。監督がこの世を去った今も、遺された作品は全く色あせていない。 ドイツにおいても高畑作品の人気は健在で、特に『火垂るの墓』は複数のドイツメディアで「カルト映画」と評されるほどの支持を集める。 同作品に対する支持の高さは、映画批評サイトやアマゾンの購入者によるレビューにも表れており、「今までに見た映画の中で抜群にいい作品」「これまでの映画で最も感銘を受けた作品」という意見が並ぶ。一部には、映画の内容ゆえに「(筆者注:鑑賞するのは)一度だけで十分」という声や「子供たちがあまりにもかわいそうで最後まで見られなかった」という声もあるが、作品自体に対する批判は見当たらない。 日本での公開から30年以上を経た現在でも、『火垂るの墓』がドイツで繰り返し見られるのはなぜか。ドイツ語圏において同作品の版権を管理する会社カゼの担当者、ダニエル・オット
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