10日ほど前にクルーグマンが「なぜイタリアと日本の国債の利回りは違うのか?」という問いをブログで投げ掛け、幾人かのブロガーがそれに応えた。 例えばEconospeakのPeter Dormanとレベッカ・ワイルダー*1は、経常収支が赤字か黒字かという違いを挙げている。これはごく常識的な回答かと思われるが、三橋貴明氏が指摘するように、それがクルーグマンの求めている答えかどうかは微妙である。クルーグマン・クロスを持ち出すまでもなく、経常収支と貯蓄・投資差額の恒等関係は彼は百も承知のはずだからである*2。 一方、昔懐かしリビジョニスト的な見解を示したのがノアピニオン氏である。彼は日本の財務省による金融抑圧、ホームバイアス*3、株式市場の機能不全の3つを理由に挙げ、イタリアの方が通常の金融市場を有しているのではないか、と推測している。 それに対しAndy Harlessが、より経済学的なコメントを