雇用契約の実験を行ったエルンスト・フェール(Ernst Fehr)*1らの研究を、クリス・ディロー(Chris Dillow)が取り上げ、それをEconomist's Viewが紹介している。 以下はその概要。 フェールらの研究における一回限りの雇用契約の実験では、51%のプリンシパルがエージェントを搾取した。 マルクスの搾取という考えに沿う結果。 繰り返し雇用契約の実験では、搾取の割合が21%に低下した。 雇用者は、労働者が雇用契約を維持するのを促すために、公平という評判を得ようとした。 この研究から、企業がマルクスの描写する企業ではなくコースの描写する企業となる4つの条件を考察することができる: 公平に関する強い規範の存在 企業が「良き」雇用者としての評判を欲していること この条件は、労働者を巡る競争が存在する完全雇用に近い状況下で満たされやすくなる 強力な組合の存在 労働者が搾取的な