酒は百薬の長と申しまして、どちら様も身体にいいなどと言い訳をしつつ、思わず頬が緩んで参るところで嗜まれております。 何ですな、この酒と申しますのが大層な種類のあるところで、甘酒から猿の苔酒まで様々工夫されておるところで御座います。 国によっても各種民族様それぞれに準備されるところと成って、それぞれ頬を緩めておるのですから、人様と酒と申しますのは切っても切れない悪妻の縁のようなものなので御座います。 若い衆が有って、やんちゃなのですが大層釣りが好きと来ております。 何でも運送業とやらで、暇に飽かしては釣場に顔を出して参ります。 遠方にでも運送の仕事で赴くのでしょうか、しばらく顔を見ないと思ったらまた立て続けに来るという按配で、不定期に集中して釣りをして参ります。 若い衆にしては結構な腕前である事で、元々才能が有ったのかと思うぐらいですから気楽にひょいひょいと海中から魚をつまみ出します。 話好
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