【ロンドン=是枝智】世界最大の外貨準備を持つ中国が先週、スペインの10年物国債を最大4億ユーロ(約440億円)購入したと、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)が12日伝えた。 スペインは財政悪化が懸念されているが、中国がスペイン国債を大量取得したことで、市場に買い安心感が広がりそうだ。 同紙によると、先週行われたスペインの新発国債(発行額60億ユーロ)の入札で、約3分の2を外国人投資家が購入した。特に、アジア勢は約14%を取得しており、そのほぼ半分を中国の国家外貨管理局が買い取ったとしている。 スペイン国債(10年物)の流通利回りは、4月中旬までは年3・8%前後だった。しかし、ギリシャ危機の深刻化とともに上昇を続け、6月半ばには4・9%台をつけた。現在は4・5%台で取引されている。