ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(Georges de La Tour, 1593年3月19日 - 1652年1月30日)は、ロレーヌ公国(現フランス領のロレーヌ地方)で17世紀前半に活動し、キアロスクーロを用いた「夜の画家」と呼ばれる[1]。 ラ・トゥールは生前にはフランス王ルイ13世の「国王付画家」の称号を得るなど、著名な画家であったが、次第に忘却され、20世紀初頭に「再発見」された画家である。残された作品は少なく、生涯についてもあまり詳しいことはわかっていない。作風は明暗の対比を強調する点にカラヴァッジョの影響がうかがえるが、単純化・平面化された構図や画面にただよう静寂で神秘的な雰囲気はラ・トゥール独自のものである。 『女占い師』、メトロポリタン美術館 『ダイヤのエースを持ついかさま師』、ルーヴル美術館 『クラブのエースを持ついかさま師』、キンベル美術館 ラ・トゥールは1593年、当時ま