「医療崩壊」問題の根幹が医師の労働時間問題だとすると,なぜ医療系ブロガー・コメンテーターが,医療過誤に関する民事・刑事上の責任の免責に拘るのか不可解です。感謝の気持ちがあればこそ云々というきれいごとを言われても,法律上医師が免責されていれば,医療ミスで家族が死んだ場合に医師に感謝するようになるのかといえば,そうはならないだろう(むしろ,正規の方法で医師の責任を追及する手段がなくなれば,医師に対する恨みは余計強くなるだろう)ということは普通に予測がつくことです。 医師に民事・刑事上の免責を与えることが医師の労働時間問題の解決に寄与するとすれば,それは,医師が,患者の安全性は高いが時間のかかる手法より,患者の安全性は低いが短時間で終わる手法を採用することができる,ということはあり得るかもしれません。象徴的にいうならば,特定の類型の患者について,生存率は90%だが5人の医師が平均3時間かけて行う
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