厚生労働省は21日、中央社会保険医療協議会(中医協)の総会に、医療保険が適用される禁煙治療の対象患者の基準を、若年層が含まれるように見直す案を示した。ただ、一部の委員が、自分の意思で禁煙する人がいる中で対象を拡大することに激しく反対し、同省の案に賛成する委員と論戦を繰り広げた。委員には愛煙家として知られる人もおり、「喫煙者対非喫煙者」の構図になっているといった指摘も挙がった。【佐藤貴彦】 【複数の写真・図表が入った記事】 重い病気にかかったときに喫煙した経験の有無など、10問で構成されるスクリーニングテストで5問以上に当てはまる人は、ニコチン依存症である可能性が高いといわれている。 現在、患者がこのテストで5問以上に当てはまる上、一日当たりの喫煙本数に喫煙年数を乗じた数値(ブリンクマン指数)が200以上である場合に、保険診療として禁煙治療を受けられる。ただ、若い喫煙者は喫煙年数が短いた