3分で分かる「東京都同情塔」のあらすじ【※多少のネタバレあり※】 建築家の牧名沙羅は、新宿に建設される塔の設計を請け負った。さながらバベルの塔の再現とでも言うべき塔の名前は、「シンパシータワートーキョー」。牧名はそのカタカナばかりの名前に違和感を覚える。そして牧名は一つの結論に至る。 日本人が日本語を捨てたがっているからだ。 引用:「東京都同情塔」本文より 牧名は常々、言葉について考える。シンパシータワートーキョーは犯罪者のための施設だが、犯罪者という名称も「ホモ・ミゼラビリス」という呼称に置き換えられている。なぜこの言葉はラテン語なのだろうか? AIに質問を投げかけるも、その返答に対して牧名はまた苛立ちを覚える。 AIには己の弱さに向き合う強さがない。 引用:「東京都同情塔」本文より そんな牧名には、東上拓人という15歳年下の新しい友人がいる。拓人は「シンパシータワートーキョー」のことを