今回は肩の腱板損傷のリハビリテーションについて解説します。肩を専門とした外来をしていると、当然なんですが、肩腱板損傷の患者さんを多く診察します。 腱板損傷には程度があって、ちょっと傷んでいるかなという軽度のものから、部分断裂、完全断裂、大断裂、広範囲断裂、断裂の結果、軟骨がすり減ってしまった状態(腱板断裂性関節症)まで、様々です。 腱板は筋肉の先端のスジ(腱)です。そして、筋肉は自ら伸びることはなく、縮むことしかできません。すなわち、時間とともに縮んでいきます。特に断裂した筋肉は。 とすると、腱板断裂という、いわば腱板にあいた穴は徐々に広がってしまう(重症化してしまう)ことが多いというのは事実です。 そのため、活動性、年齢、重症度、症状を総合的に判断して、手術を推奨することも多いわけですが、しかし、当然、誰もが手術はできれば避けたいと思っておられます。 そんな中で手術をしないと決断された人