九井諒子 (くい・りょうこ) マンガ家。2011年3月『竜の学校は山の上 九井諒子作品集』(イースト・プレス)でデビュー。2012年10月15日『九井諒子作品集 竜のかわいい七つの子』(エンターブレイン)、2013年3月16日『ひきだしにテラリウム』(イースト・プレス)が発売。2015年1月15日には、ハルタ誌での長編連載『ダンジョン飯』(KADOKAWA)の1巻が発売となった。
朝、いつもの通勤バスに乗りました。 席が空いていなかったので、吊革につかまって立っていると、 正面に座っていた三十代ぐらいの女の人が突然、 手を伸ばして、私にスマホの画面を見せてきました。 「え、なにーー」と思って見てみると、 「チャックが開いてますよ」と書いてありました。 私は小さい声で、 「すいません、ありがとうございます」と言って、 そして、さりげなくチャックを上げようと思ったら、 その人が、次の停留所に止まったバスから降りて行きました。 それで私は彼女の座っていた席に座り、 おもむにろチャックを上げました。そして思いました。 「彼女はすぐにバスを降りるにも関わらず、わざわざスマホを打って教えてくれて、 すごく親切な人だなあ、自分だったらほっとくけどな、 しかし、朝、あのバス停で降りる人をほとんど見たことがないので、 あの人は気分を害してバスを降りたんじゃないだろうか」 そんなことを
創作の動機/新生物 ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。 今回の作品は『新生物』です。 ショートショート『新生物』の全文はこちら↓↓↓ rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 過去の出来事 抽出されたネタ 創作の開始地点 過去の出来事 普段から私は『ストレスは小説のネタに』と言ったニュアンスの事を書いていますが、小説の中でも『ショートショート』は一つの作品の文字数が少ない分、ネタを『量産』しなければなりません。そんな訳で、私は日頃から何でも『ネタ』にしようと思考を巡らせています。中でも『ストレス』は人にとって『インパクト』の強いもので、『良い事』に比べ『悪い事』の方が記憶に残りやすい様です。 しかし、そんな『ストレス』も『笑い』に変えられるなら楽しい
if『もしも』創作naviを使ったアレンジ例(1-2) ショートショート作品のアレンジ方法として、私の著書である『if『もしも』創作navi』を使用して、実際に過去に公開した作品を『リライト』する記事の第二回目です。作品は『未来から来た男』です。 今回作品の『アレンジ』に使用しているのがこちらの本です。 先ずは『試し読み』をどうぞ↓↓↓ リンク 【CONTENTS】 男が指定してきたのは、駅から少し離れた場所にある、小さな『喫茶店』だった。外観の様子とは違い、中はそれなりのスペースがあった。革張りの椅子に、小さいながらも一枚板を使用したテーブルと、異なるイメージで飾られた油絵は、一定の客を寄せ付けない雰囲気があった。 こちらが前回までの文章です。 先ずは『場面設定』ですが、この時点である程度主人公や周辺人物のイメージを読者に伝える必要があります。最初の『喫茶店』ですが、これは現実世界でもあ
(番外編)未発表作品/白い壁 小学生の頃、担任教師から聞いた「怪談」は、長い間、私を苦しめ続けた。夏の夜の、ちょっと怖い話。 白い壁 私が子供の頃、家は貧しく一家四人が小さなアパートで暮らしていた。風呂は無く、狭い台所と二つの部屋があるだけだった。 トイレは一番奥にあった。そこにたどり着く為には細長い廊下を通らなければいけない。廊下は三メートル弱しかなかった筈だが、子供の頃の私にとって、それはとても長い距離に思えた。 トイレに行くのが怖かった。昼間はよかったが、夜は問題があった。 トイレに向かって廊下を真っ直ぐ進んだ時、左には大きなガラス戸があって、その外は小さなベランダだった。カーテンは無く昼間は外が見えるが、夜になるとガラスがまるで鏡のように、自分の姿をうっすらと映しだす。 外の景色と、反射した自分の姿が混じり合い、それがとても不気味だと思った。 反対側は壁だった。異常なほどに白く厚み
創作の動機/超予測変換 ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。 今回の作品は『超予測変換』です。 【CONTENTS】 過去の出来事 抽出されたネタ 創作の開始地点 過去の出来事 パソコンやスマートフォンの文字入力は、現在全てローマ字入力で行なっているのですが、パソコンを始めて少し経った頃『ブラインドタッチ』をしばらく練習したのですが、なかなか上手く出来ず、結局は断念する事になりました。 それ以前に、一時期作詞や作曲に興味を持った時期があって、シンセサイザーを二台持っていたにも関わらず、まるで上手く弾くことが出来ませんでした。要するに、私は指を軽やかに動かすのが苦手なのだと、そう言う自覚がある為、推敲では特に『ミスタッチ』は入念にチェックしなくてはいけないと常々思っているのです。 そんな
創作の動機/ANSWER ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。 今回の作品は『ANSWER』です。 【CONTENTS】 過去の出来事 抽出されたネタ 創作の開始地点 過去の出来事 私が子供の頃、母親に連れられて行った場所で最も多かったのは『スーパーマーケット』です。実際にその時期と言えば幼稚園に行く前ぐらいの話で、特に印象深い事など無く、今では記憶も定かではないのですが、頻度で言えばやはり一番だったでしょう。 その後、高校生の時にアルバイトをした経験もあって、私にとってスーパーマーケットという場所は、とても落ち着く場所だったのです。今でも『揚げ物』をする『フライヤー』の匂いは懐かしく、何処か優しさを感じるのです。 だから、この場所が物語の舞台になった時、私の中では『優しい場所』であっ
執筆が進まない人の為に、私の執筆現場をご紹介 現在、兼業作家である私は一般企業でも普通に仕事をしています。その為、労働時間は通常は8時間です。 私が出版社に原稿を送って審査に通過、その後『電子書籍』でデビューしたのは20年以上も前の話ですが、この時の原稿は直前まで勤めていた会社を退職し、求職活動中の半年間に書いたものです。実際に書籍となった文章量は『原稿用紙換算150枚』です。 現在の執筆に使える時間は通勤途中が殆どで、朝が10分程度と夕方が15分程度ですが、週の半分は夕方の時間が全く使えません。この様な環境の中での執筆作業ですが、これまでに出版した電子書籍は平均すると年に3冊ぐらいなので、執筆かかった期間は4ヶ月程度です。これを単純に計算すると、求職活動中に執筆に用意していたのは1日に8時間で、現在の16倍もあります。それにも関わらず、一冊の本を書きあげるのに1.5倍の時間がかかっており
そうは見えないと思うけれど、私はエッセイを毎日書きたいと思っている。めちゃくちゃ思っている。めちゃくちゃ思って書いた結果が月3~5本ペースだ。目標の10分の1の本数しか書けていない。なぜなのか。 なぜなのか、とは書いたが理由は分かっている。時間がないからでもなく、ネタがないからでもない。眠ってしまうからだ。 机に向かい、ネタを決めてさてどんな内容で書こうかとイスの背もたれに寄っかかって考え始める。考え始めてしばらくするとうつらうつらと舟をこぎ始め、いつの間にか眠っている。ハッと目が覚めていかんいかんと考え始めるものの、またこっくりこっくりと舟をこぎ、眠ってしまう。その繰り返しをしているうちに時間が無くなる。 午前中ならまだ起きていられるのだけど、昼を過ぎるともうダメで、夕方以降だとほぼ100%寝ちゃう。そんなわけでエッセイの執筆が進むのは午前中に時間が取れる週末だけということになる。 これ
創作の動機/挨拶の品 ショートショートの創作プロセスを、その『動機』に絞って公開するものです。深くそれを知ることで、ご自身の創作時のヒントにして頂きたいと思います。 今回の作品は『挨拶の品』です。 rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 過去の出来事 抽出されたネタ 創作の開始地点 過去の出来事 比較的『音漏れ』のするマンションに住んでいた時の事です。その気もないのに聞こえてくる『生活音』。これらは一般的に普通の人が普段行動している時間帯であれば、特に怪しまれる事はないでしょう。しかし、職業によっては通常とは『昼夜逆』の生活や、もっと特殊な時間帯に働いている方々もおられる訳で、周囲からあらぬ『疑い』をかけられる事もあるかもしれません。 私が問題の『音漏れ』のするマンションにいたときの話。その頃はちょうど『求職中』であった為、昼間に家に居る事もあったのです
こんにちは、GreenFielderです! 以前ショート・ショート記事で4月の満月"Pink Moon"をご紹介しましたが、今回は5月の満月"Flower Moon"のご紹介となります。 ("Pink Moon"の紹介記事はコチラ☟) onedayhike.hatenablog.com 今回は様々な事情から、中々良い写真が撮れなかったのですが、撮影日には薄い雲の合間からたびたび満月が顔を出すような感じで、それはそれで趣のある夜景となりました。 アパート屋上から。 月の周囲を雲が流れるたびに、独特な空の雰囲気になります。これが何とも良かったので、そこを写真に収められないかと、何枚も撮影してみましたが、後で客観的に見るとそうでもないものが殆どで。。 そんな数少ない「奇妙な月夜」写真をどうぞ! 奇妙な月夜#1 奇妙な月夜#2 更に、定番の「満月ドアップ」も撮っておきました。 Flower Moo
文章力アップの最短距離は『ショートショート』‼️ 長編や中編小説を書いている人の中に、最初から『ショートショート』を読む事すら『敬遠している人』はいませんか? 小説投稿サイトで作品をアップしても『読まれない』とか、応募作品が全く『入選しない』など、せっかくの自信作を目の前に悩んでおられるアマチュア作家さんが、世の中には多いのではないかと思います。 小説の書き方などに関する、いわゆる『指南書』は多く存在しますが、既に複数読んでみたものの、なかなか『結果に繋がらない』という例も多くあると思います。 それぞれのジャンルに応じた指南書を読まれるのは勿論良い事だと思います。ルールやコツなどは、そうした書籍を参考にされるべきですが、実は『ショートショート』には『共通点』が多く、長編や中編にも参考に出来る事は多く、それどころかショートショート特有の『メリット』まであるのです。 【ショートショートが最適な
更新日:2019/2/6 皆さんは「ショートショートの名手」といわれているアメリカの小説家オー・ヘンリーをご存知ですか? なかには彼の作品でも有名な『最後の一葉』や『賢者の贈り物』を読んだことがある人もいるかもしれません。 数奇な人生をたどった人物ですが、庶民の哀歓を描いた作品を得意とし、ショートショートならではのインパクトある作品を多く生みだした人物です。 まずは、作家オー・ヘンリーについてご紹介します。 多くの作品を残し、波乱万丈な人生を送ったオー・ヘンリー 医者の息子として生まれたオー・ヘンリー(本名:ウィリアム・シドニー・ポーター)。 15歳以降、多様な職種に就きましたが、銀行に勤めていた頃の横領の罪で告訴され、逃亡の旅に出ることに。 のちに妻の危篤を知ったオー・ヘンリーは、家に戻ると同時に自首し、収監されてしまいます。 服役中、それまでの体験を書きとめた短編小説が「オー・ヘンリー
こんにちは、GreenFielderです! 今回は過去2回の「Dyke Marshの鳥達」の最後です(過去2回の記事はコチラ☟)。 onedayhike.hatenablog.com onedayhike.hatenablog.com 申し訳ないけど「その他」でまとめさせて頂きますが、「その他」と言いながら結構希少な鳥にも出会いましたのでどうぞ! ・・・と言いながら、まずは「鳥ではない」動物からどうぞ(笑) 木の実に夢中! 朝早い時間とはいえ、人目もはばからずお食事に夢中でした(笑) 綺麗に皮が剥けてる! さて、次からはいよいよ鳥さんです。まずはハクトウワシの幼鳥。とっても高い木の上の巣から離れませんが、だんだん大きくなってきているような気はする。 ハクトウワシの幼鳥(でもデカい)。 羽を広げると更にデカい!! バタバタ! さて、お次はムシクイの仲間。 ズグロアメリカムシクイ(雌)。 ちな
先月、本を出版しました【2021.02.28】(Kindle版) 【作家脳 R・ヒラサワの~Novelist's brain~】 2002年にショートショート作家としてデビューした私ですが、その後の 『長期スランプ』→『ペンネーム改名』→『創作活動再開』 →『作品の継続投稿』→『スランプ脱出』 という流れを経て、実は『R・ヒラサワ』のペンネームでは、最初の書籍となります。 基本的には、当ブログをまとめた内容になっています。コラムを中心とした小説・ショートショートの書き方の解説と、サンプルショートショートがセットになっており、必要な箇所については、加筆・修正を行なっています。 作家活動再開直後にお世話になっていました、小説投稿サイト『時空モノガタリ』様(現在閉鎖)、はてなブログの読者の皆様、Twitterフォロワーの皆様に感謝申し上げます。 さて、今回の書籍ですが、ブログ開設当初はこれまでに
昔々、ある所に、作太郎というおとぎ話作家が居りました。 ある日、ライバルの文吉という者が書いた 「鶴の恩返し」という本が爆発的に売れたので、作太郎は思いました。 「チクショー、先を越されてしまった。よーし、俺も大ベストセラーになる話を書いてやる!」 そこで作太郎は考えました。 「鶴の恩返しは、『動物を助けたら』『人に化けて恩返しに来て』 『人が約束を破って別れる』という鉄板の三大要素から出来ている。 よし、向こうが鶴ならこちらは亀だ。 女性読者をねらって、主人公はイケメンにしよう。 亀が娘に化けて若者の家に来て、結婚し、若者が約束を破ったから別れる というのでは、あまりに普通過ぎる。 助けた亀が、竜宮城という海底都市に連れて行くという内容で、SF好きな読者を取り込み、 恩返しを受けて、美人たちに囲まれて高級接待を受けるというアダルトな内容で、男性読者も取り込もう。 最後に、お土産の箱をもら
こんにちは、GreenFielderです! 今回は、私の住むアパートにほど近い街で撮った夜景写真をお届けします。 ある平日に仕事を終えて帰宅する運転中に、ふと思いついたものです。 日本がちょうどGWの週で朝晩の会議が無いので、「これは夜景撮影できるチャンス!」と思い立ち、一度帰宅してからカメラと三脚を持ち出して車で数分のその街へ向かいました。 無料の立駐を探し当て、カメラと三脚を手に持ち、まずはブラブラ被写体を探します。 「夜景と言えば建物と自動車のビームだよねー」と、まずは街の外郭の道路に出てみました。残念ながらこの地域は東京のような交通量が無いので、「すごい自動車ビーム」は写せませんが、まずは一枚。 薄暮の建物と自動車ビーム。 あまりに交通量が少ないので次に行きます。今度は街の中へ。 街路樹にイルミネーションがあるので、それも構図に入れると絵が映えるかなー、と思い撮ってみましたが、、、
今回の作品/空が光った夜 真夏の寝苦しい夜、破裂音と共に空が光った。だが、周辺の住人に慌てた様子はなく、まるでいつもと変わらない夜の様に思えた。しかし翌朝になって、主人公は部屋の中で自分にそっくりの『生き物』を見つけるのだが……。 ショートショート『空が光った夜』の全文はこちら↓↓↓ rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 テーマからの発想 今回のテーマは『光』です。光と言えば、かなり書ける範囲が広いですね。例えば希望を表す『光』であったり、レーザーなどの『光線』または『光る物』、そして『光った』と言う『現象』を取り上げたものなどです。 発想からのキーワード選出 電球、LED、太陽、希望、光線、レーザー、UFO、フラッシュ POINT1:タイトル タイトルは『空が光った夜』です。 タイトルを付ける場合、『◯◯な△△』とした時、一方は状態がハッキリしたもの
ショートショート作品集を出版しました 7/6ショートショート作品集【美人妻の憂鬱】を出版しました! これまで小説指南書である『作家脳シリーズ』を3冊出版したのですが、実は当初の予定だと作品集が先だったんです。 しかし、当ブログは『小説・ショートショートの書き方ブログ』であった為、先ずは指南書を出すべきとの考えに至り、順序が逆になった訳ですね。今回は『作家脳』には収録されていない20作品の構成です。 ちなみに、タイトルの『美人妻の憂鬱』ですが、他にも候補があったのですが、先行してTwitterで読めるショートショートとして、こちらの作品を公開していたので、このタイトルになりました。 しかし、後で画面の買う人をしようとタイトルで検索をかけたところ、他の作品で少々『アダルト』なものが……。『憂鬱』が『誘惑』ならばそんな事もあるかなと思いますが、これはちょっと意外でした。 ちなみに、そう言う意味で
今回の作品/白い壁 小学生のころ、担任教師から聞かされた『白い壁』と言う『怪談』。そのリアルな語り口は心の中に恐怖を植え付け、気の弱かった私はトイレに行けなくなったのだが……。 ショートショート『白い壁』の全文はこちら↓↓↓ rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 テーマからの発想 発想からのキーワード選出 POINT1:タイトル POINT2:書き出し POINT3:ユーモア POINT4:前半のストーリー POINT5:展開〜オチ 総合的なポイント コラム/実話とのリンク テーマからの発想 今回のテーマは『怪談』です。怪談と言えば、『四谷怪談』など『幽霊』的なキャラクターが存在し、そこに『恐怖』が生まれます。 しかし、人の恐怖は様々で、今回は『怪談』とのリンクによって生まれる『恐怖』をテーマに書こうと思いました。 発想からのキーワード選出 怪談、幽霊
まとめ記事10 ブログの更新も久々になってしまい、当初の目標であった『更新回数を増やす』が、まるで出来ていません。実は、次回発売予定の書籍原稿の大幅な遅れの問題があり、その影響によるものです。 しかし、このブログは作家を目指す人々や、既にデビューを果たしたけど順調に新作を生み出す事が出来ないと言った、広く『創作』での悩みを少しでも解消して頂く為のものです。 今回は創作のテクニックを集めた『まとめ記事』の10回目です。 人称の問題 作中の人物名の頻度 小説の切り口 PVの重要性 周辺の困った人物 人称の問題 小説を書くときに、一人称なのか三人称なのか。この回は、そんな問題について。 rhirasawanb.hatenablog.com 作中の人物名の頻度 登場人物の名前は作中に勿論書く訳ですけど、その頻度について。 rhirasawanb.hatenablog.com 小説の切り口 小説は『
令和4年度の日本博事業では、日本各地に眠る文化や物語のエッセンスを抽出し短編小説に昇華するプロジェクトを実施し、岩手県、静岡県、福岡県を舞台にした3つのショートストーリーが生まれました。 2022年10月に開催されたSSFF & ASIA 2022 秋の国際短編映画祭では、執筆を行った作家の方々をお招きしてのパネルディスカッションの開催を行ったほか、静岡県熱海市に銅像がある事でも知られる尾崎紅葉の小説「金色夜叉」をモチーフとした短編小説「海の見える街で私たち」(乘金顕斗著)が、宮城夏鈴監督によりショートフィルム化され、オンラインを通じて世界配信致します。
コラム/作家を目指す方へ 『作家』を目指す事は、何も悪い事ではないと思います。デビュー時期についても『遅咲き』の方が、他の分野と比べて割合が多い方だと思いますので、チャンスを掴める期間も長いのではないかと思います。 大事なのは『実生活に支障をきたす事が無い範囲での活動に留める』事だと思います。 そして、何処かの段階で『方向転換』を考える時、何を基準にどう判断するのか。 方向を決めるのは本人です。しかし、何かしらその判断を下すための基準のようなものが必要ではないかと思います。 私がこれまでの経験で得た事ついてお話しする事で、少しでも参考にしていただければと思います。 【CONTENTS】 作家に必要な才能を把握する どこまで頑張るのかを把握する 出版について把握する そして最後に 作家に必要な才能を把握する 『書く事』や『読む事』が好きだと言うのは、作家としてあった方が良いのですが、これは一
ある所に、願い事が良く叶うと評判の神社が有りました。 今日もたくさんの人がお参りに来ていました。 鏡が祭ってある祭壇の裏で、 「神様と神様見習い」が話をしていました。 神様見習いが言いました。 「神様、参拝者のお願いを聞いてあげる基準は何ですか、 やはり正直者とか、良いことをした人のお願いを聞いてあげるんですか」 すると神様が言いました。 「願い事を言う前に、住所と名前を言った人だよ」 見習い「えーーそんなことなんですかーー」 神様「じゃなきゃ、願い事を叶えに行けないじゃないか」 見習い「神様は何でも知ってる訳じゃないんですね、 じゃあ、どうやったら危険から人を助けてあげられるんでしょうか」 神様「神様になると、周りの行動がスローモーションに見えるんだよ、 だから例えば上から物が落っこちて来て、人に当たりそうな時も、 神様にはスローモーションだから、 ちょっと人か物をずらしてやれば助かるん
私は、還暦まじかの男性です。 私の若い頃の話です。 地方の高校を卒業後、東京の会社に就職した私は、 入社早々、工場で怪我をしてしまい、二か月ほど入院しました。 仕事に復帰して、会社にも慣れた頃、 仲良くしていた先輩から、一緒に釣りをしようと言われ、 車を買うように勧められました。 怪我をした時に多少のお金が入っていたので、 一番安いやつですけど、新車を買いました。 その新車の納車日、ディーラーに車を取りに行きました。 車を受け取り、寮に帰る途中、踏切に差し掛かりました。 一時停車して、発進したところ、 少し進んで、すぐに踏切の中で止まってしまいました。 「あれーー」と思ってエンジンを回して発進してもすぐに止まってしまいます。 焦っていると、ちょうど、少し年上ぐらいの男の人が通りかかって、 自分がやってあげましょうと言って、運転を代わってくれて、 車を踏切から出してくれました。 そのあとすぐ
新作ショートショート/テーマ(クレーム) クレーマー・クレーマー スギヤマは今日もクレーマー対応をする羽目になった。なにも好んでこの業務を担当している訳ではない。十年ほど前に現れたクレーマーに、たまたま上手く対応出来ただけの事だった。 しばらく経ったある日、上司から呼ばれた。向かった先には、新たなクレーマーが待っていて、結局上手く場を収めてしまった事で、『クレーマー対応』は、スギヤマの正式な担当となってしまった。 スギヤマの勤務先は『書店』と名が付いているが、基本的には『雑貨店』である。かつてメインだった『本』の売り場は二割程度まで減り、今は『家電』から『食料品』まで揃っている。元々あった『文具』においては、自社製品の開発も手掛けていて、既に店頭には複数の商品が並んでいた。店舗数も少しずつ増えており、社長は全国展開を目論んでいる様だ。 最近の胃痛は深刻だった。きっと良くない病に犯されている
コラム/実話とのリンク(後編) 『フィクション』は『創作』によるお話ですが、個人的には『創作』する上での『材料』は『実話』に基づく物がある程度含まれるのではないかと思います。 今回は、特にその要素が多かった作品を元に解説したいと思います。 今回の題材、ショートショート『白い壁』の全文はこちら↓↓↓ rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 住居 登場人物1(主人公) 登場人物2(担任教師) エピソード1(教師の怪談) エピソード2(トイレが怖くなった) エピソード3(事件) 犯罪心理やプロファイルに関する書籍 住居 実際に住んでいた家の構造を、一部使っています。トイレに向かう壁が異常に白く、正直なところ不気味でした。 『家』に限らず、普段の生活環境の中、何かしら違和感のある物って、きっとある筈です。無いと思われた方は、見慣れた環境の中で、見逃してはいません
『静かな終末 (竹書房文庫 ま 8-1)』 眉村 卓,日下 三蔵,まめふく 竹書房 1,430円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 眉村卓『静かな終末』(竹書房文庫) 眉村卓のショートショート集。単行本未収録、あるいは文庫本に一度も収められたことのない作品を中心に、50篇が選ばれている。作家活動初期(デビューは1961年)のものばかりで、もっとも新しい作品でも1970年発表作だ。 この作家の重要な作品はすべて既刊の作品集に収録ずみで、本書は落ち穂拾いのようなものだろう......と思っていたが、「傾斜の中で」(筒井康隆編集の同人誌〈NULL〉5号初出)を読んで腰を抜かした。傑作である。 主人公の啓介は社員二十人の不動産会社に雇われ、鉛製の耐原爆住宅を設計している。計画性のある事業ではなく、社長の道楽のようなもので、啓介も臨時雇いの身分
スマホから、いつものようにメールをチェック。いつものように軽くイラ立つ。相も変わらぬスパムメールがウザいのだ。 なんだよ、なんだよ、ご近所の奥様なんかより、ご近所の猫様の方が、ずっと、よっぽど俺は癒されるんだよ!よくもまぁ、こんなクソメールが飛ばせるものだ。即ハメだって? そんなメールはゴミ箱へ即ハメじゃい! お巡りさーん、とっとこコイツら懲らしめておやりなさい! 迷惑メール、迷惑ファックス、オレオレ詐欺に架空請求…。通信会社とドメイン会社は、犯罪の温床ですかぁ? 仮にも企業と名乗るなら、とっとと手を打て、この野郎! その気になれば、犯人捜しだって簡単だろ? 赤子の手をひねるよりも簡単だろ? そんなの小学生でも分かる理屈だろ? 毎日、毎日、楽天とアマゾンから警告メールが届いて、たいやきくんくらい嫌になっちゃうよ(怒) なぜやらない? 出来ないんじゃない、やらないんだろ? わざとだろ? もし
とにかく小説を書いてみよう 現在は『新型コロナウィルス』の影響で、皆さんは『GW中』であるにも関わらず、多くの時間をご自宅で過ごす日々が続いており、色々とマイナスな面も多いかと思いますが、こんな時こそプラスな事や、新しい事を始めてみてはいかがでしょうか。 記事に関するオススメ書籍はこちら↓↓↓ (小説・ショートショートの書き方)厳選・オススメ本はこれ!(その❶) - R・ヒラサワの〜Novelist's brain〜 【CONTENTS】 必要なのは『時間』と『きっかけ』 私が小説を書き始めたきっかけ 出版までの準備期間 『文才』に気付いていない人は多い 必要なのは『時間』と『きっかけ』 私は学生の頃『写真家』になりたいという思いがあったのですが、実際にそうなる為の方法もよく分からず、単に写真雑誌に作品を送り続ける日々を繰り返し、それは社会人になってからも継続していた習慣でした。 何度か雑
ストレスシート(5) 日常生活の中で感じる『ストレス』。これを『ネタ』に物語のアイデアを生み出そうと言う考え方で、今回は5回目です。『ストレス』と言うほどでもない事もありますが、重要なのは常に『アイデアのきっかけ』を意識する事ですね。 今回は気になった事柄のみですが、少し先の記事で『ネタ』を生み出し、『作品』にしたいと思います。 初めてご覧になる方は、以前の記事もご参考に。 ストレスシートからの物語1~4はこちら↓↓↓ rhirasawanb.hatenablog.com rhirasawanb.hatenablog.com rhirasawanb.hatenablog.com rhirasawanb.hatenablog.com 【CONTENTS】 車でトンネルをくぐる時、頭を下げる自分 洗車した日の夜中に降った雨 今更支払い時に出てくる二千円札 車でトンネルをくぐる時、頭を下げる自分
2023年01月19日21:00 星新一みたいなショートショートを作るスレ『パパはメジャーリーガー・天国の控室・戦争のある風景』 Tweet 262: 創る名無しに見る名無し:2012/11/11(日) 18:32:35.95 ID:Pa+tMQxq 【悪魔の魔法】 N氏の前に悪魔が現れ言った。 『どんな願いでも一つだけ叶えてやろう だが3日後にお前の魂をいただく』 N氏は困った。 願いは叶えて欲しい。が、当然魂は奪われたくない。 その時N氏にある考えが浮かんだ。 「奪う魂というのは1つなのか? 例えば俺の魂を5つに増やしたとする そして3日後に奪う魂は5つの中の1つ… という事は可能なのか?」 悪魔は観心した顔で答える。 『良いところに気付いたな その方法ならお前は死ぬ事無く 4つの魂を手にする事が出来る 数が多ければ不老不死も夢じゃない』 N氏は言った。 「じゃあその願いだ!俺の魂を増
気になるタイトル(3) 小説のタイトルがとても大事な事は、いつも申し上げている事なのですが、今回も私が書店で気になったタイトルの本をご紹介します。いつもは『文字』がメインですが、今回は『イラスト』がメインのコミック版を集めてみました。 【CONTENTS】 旦那が突然死にました 夫を捨てたい 消えたママ友 さらに、やめてみた。 R・ヒラサワの本 そして最後に 旦那が突然死にました いきなりインパクトのあるタイトルです。誰にでもいつかはやって来る『大切な人との別れ』。普段はあまり考えたくない事なのですが、いつかは考えなければならない問題。読んでいるうちに、大切な人を『もっと大事にしなければ』って、改めて思う事が出来る一冊です。 リンク 夫を捨てたい 先述の作品とは違った角度での夫婦のお話なのですが、こちらは日頃の『あるある』がいっぱい入っています。『夫』と『妻』のどちら側から見るかによって、
Kindle版電子書籍で『売れる本』のサイクル 2021.02.28にセルフ出版したKindle版電子書籍。そこには、かつてデビュー作を出版した頃とは大きく変化した『電子書籍』の世界がありました。あまりにも拡大された市場である為、出版した本を『売れる本』にするには、それなりの改善が必要なのです。 【CONTENTS】 発売から一ヶ月半 プロモーション活動 その他の改善点 サイト内でのプロモーション 検索ワード 改善後の結果 発売から一ヶ月半 Kindleで『セルフ出版』してから一カ月半が過ぎました。最初の一ヶ月だけを比較した場合、前半かなり改善が必要な部分があったとは言え、かなりの伸び悩みでした。何故なら、かつての私の『デビュー作』は実に今回の十倍以上売れていたのですから……。 発売から一か月間は、kindle本にとってはとても重要な時期です。実は一ヶ月を過ぎると『新着』ではなくなる為、当
★★★注意★★★ ★★以下の文章を必ずお読みください★★ No.1 本ショートストーリー(以下SS)はフィクションです。実際の事件や出来事とは関係ありません No.2 類似のアイデアを用いた作品が先に存在しているかもしれませんが、盗作ではないことを先にお断りしておきます No.2-補 本SSのような断片的なアイデアは誰の頭にも思い浮かぶものであり、またこれに類するアイデアは日本においてほぼ普遍的に存在していると思われ、重なったためにそれが即「盗用」には当たらないかと思われます No.3 作中の物品について特定のブランドや会社は想定されておりません。あくまで一般名詞としてのそれを思い浮かべていただけると幸いです No.4 それゆえ、企業や広告代理店、組織や集団からの献金、謝礼、CM料などは一切受け取っておりません No.5 こちらのSSは、突然忍者が現れてそれまでの物語や文章の流れが一変する
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