長時間作業しても、デザインアウトプットが前に進まない。何パターンも試して修正を重ねても、結局最初につくったものが一番ましだ。その一番最初につくったものも、しっくりこない。 デザインのプロセスではこういったことが起こるもの。とくに個人作業が多く、判断基準があいまいなもの、たとえば感性的な価値を求めるビジュアルコミュニケーションデザインの仕事に起こりやすい印象です。 この状況を、創造的な探索行為の一部と肯定する人もいれば、右往左往しているだけの無駄な時間と見る人もいます。デザインバックグラウンドのない管理者から見たら「仕事が進んでいないけども、これも必要な時間かもしれない」とただただ見守ってしまうかもしれません。 デザインは試行錯誤の連続。私は、現場のデザインプロセスの中には、探索といえるような創造的な時間もあれば、生産性のない無駄な時間も含まれており、それらが入り混じっていることが多いと感じ