株価変動分析においても機械学習の時系列データクラスタリング手法が広く使われている.代表な距離定義はk-Shape法のSBD,及びDTWなどであるが,これらは入力データの標準化を前提とするので,重要な分散(リスク)情報を捨て去ってしまうという問題がある.株価分析においては,現在も,1952年にハリー・マーコウィッツが創案した「収益率の平均 (平均リターン) とリスク(リターンの標準偏差)の散布図」による分析法が広く使われている.この手法ではリスク情報を捨てずに用いているが,より詳細な変動パターン(V字回復,S字型など)を知るためには,機械学習クラスタリングが必要となる.しかし,例えば,テスラやインドIT企業の株価のように成長率が大きい銘柄の場合,k-Shape法では分散情報が除去されてしまい分析目的に合致しない.そこで我々はAmplitude-based clustering法という,分散情