紹介 「男子たるものかくあるべし」。現代社会で共有される理想の男性像は、どのように成立し、いかにしてナショナリズムの主要素となったか。騎士道精神の継承、ギリシア的美の礼讃、体操の普及と肉体美の称揚、男性同盟と戦争、そしてナチスによるユダヤ人・同性愛者迫害――。近代社会の成立から二〇世紀末までを射程に描く〈男らしさ〉の近現代史。 ジョージ・L・モッセ (ジョージエルモッセ) (著/文) ジョージ・L・モッセ 一九一八年、ベルリンに生まれる。歴史学者、専門はドイツ社会史。三三年第三帝国成立にともないユダヤ人のモッセ一家は国外へ脱出。スイス、フランスを経て英国へ移住。三九年一家で米国へ移住。四六年ハーバード大学で博士号取得。その後ウィスコンシン大学、ヘブライ大学で長く教鞭を執った。九九年没。邦訳書に『大衆の国民化』『ナショナリズムとセクシュアリティ』『フェルキッシュ革命』『英霊』『ユダヤ人の〈