第65回岸田國士戯曲賞、今年は該当作なし 今年の岸田國士戯曲賞の選考委員会があり、今年は該当作品なしに。結果そのものよりも野田秀樹の選評*1にあきれかえった。 [選考委員のコメント] コロナを意識しすぎて距離感のとれていない作品が多かった。戯曲のコトバとしても、こちらをワクワクさせるものが少なかった。(野田秀樹) 「コロナを意識しすぎて距離感のとれていない」というが、この未曽有の状況下でコロナを意識するのは当たり前で、私に言わせればどれだけ意識しても意識しすぎるということはない。例年選んでいる演劇ベストアクトにも「こうした稀有の出来事に演劇作家たちがどのように立ち向かったのかということを無視して、選ぶということはできない」と書いた。 2020年の演劇界を振り返って書いた文章に「コロナ禍を一過性の問題ととらえ、感染対策を施しながらもできるだけ早く以前のような形態での公演が打ちたいと考える人た