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分析美学の検索結果1 - 3 件 / 3件

  • ディッキー「芸術とはなにか」の要約——分析美学基本論文集② - nete-nete.

    凡例:「」内は引用や論文タイトルなど、〈〉内はぼくによる強調。引用に際しては文脈に合うように断りなく改訳することがあります。また、引用ページは面倒なので明記しません。 ジョージ・ディッキー「芸術とはなにか——制度的分析」今井晋訳(西村清和編『分析美学基本論文集』所収)を要約する。芸術の定義論の古典であり、芸術の定義は不可能だとする論に反対して芸術の〈制度的定義〉をおこなったことで有名。ひとことで要旨をいうならば〈芸術とは、人工物であり、かつアートワールドの人間に鑑賞の候補だと認められたものである〉となるのだが、これだけではわけがわからないのでさっそく本題に。 論文の構成は以下。まず美学者モリス・ワイツの〈定義は不可能である〉という主張に反対し、芸術の定義が可能であることを示す。それからじっさいに芸術の定義を打ち出し、最後にまたワイツを批判して終わり。 ワイツ論文の紹介と批判 芸術の定義 ふ

      ディッキー「芸術とはなにか」の要約——分析美学基本論文集② - nete-nete.
    • ダントー「アートワールド」の要約——分析美学基本論文集① - nete-nete.

      アーサー・ダントー「アートワールド」(西村清和訳、『分析美学基本論文集』所収)を要約する。 この論文は芸術の定義論(芸術とは何か?)の古典とされるが、明示的に「芸術とは何か」という問いを立てているというより、ダントーは「ある対象oを芸術にするのは何なのか」という問いを立てているといったほうが精確だ。そして、かれによれば、それこそが「アートワールド」なのだ。アートワールドこそがあるものを芸術にするのである。 この論文は大きくいって二つの部分に分かれているといえる。一つ目は「アートワールド」という概念の導入と解説、二つ目は芸術の論理学的な分析だ。というわけで、本エントリーしてもそれに合わせて二つのセクションに截然と分けてしまい、それぞれの要約をおこなうことにする。 アートワールドとはなにか 芸術の論理学的分析 アートワールドとはなにか ダントーはまず芸術の定義論における「模倣理論」と「実在理論

        ダントー「アートワールド」の要約——分析美学基本論文集① - nete-nete.
      • 初期分析美学における芸術創造論 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ

        ヴィンセント・トマスの"Creativity in art"および周辺の文献をちょっと調べたので備忘録的に残しておく。 Tomas, Vincent (1958). Creativity in art. Philosophical Review 67 (1):1-15. ヴィンセント・トマスのこの文献に関しては、少し前に出た村山正碩「意図を明確化するとはどういうことか: 作者の意図の現象学」が詳しい。 村山はトマスの論文を、以下の「トマスのパズル」を提示するものとしてまとめている(p.105)。 芸術制作は芸術家によってコントロールされている。 行為者が自分の行為をコントロールする典型的ケースでは、生み出したい結果を意識し、目の前の現実がその結果と一致するように作業を進める。 しかし、芸術制作では、芸術家は生み出したい結果を(現実がそれに一致すれば、作品が完成するほど)十分に意識しているわ

          初期分析美学における芸術創造論 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
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