このところ、聖徳太子に関わる論文を含めた古代史の本が続いて刊行されていますが、面白いのは、以下の2冊が偶然ながらともに2月26日に出版され、同じ日に献本が届いたことです。 一つは、山下洋平さんの『日本古代国家の喪礼受容と王権』(汲古書院、2024年)です。山下さん、有難うございます。「憲法十七条」における『管子』の影響を論じた山下さんのすぐれた論文は、このブログでも紹介しましたが(こちら)、その論文も収録されています。最近、考古学の発見が続いているだけに、古墳や墓の変化と中国から受容した喪礼がどう関わるかは重要な問題ですね。 もう一冊は、『日本書紀』の編纂について語法の面で論じた論文集であって、このブログで取り上げた上智大学国文学科の瀬間正之さん(こちら)と葛西太一さん(こちら)の論文が収録された、小林真由美・鈴木正信編『日本書紀の成立と伝来』(雄山閣、2024年)です。瀬間さん、葛西さん