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前回はターゲット設定についてお話ししました。今回のテーマは「ターゲットインサイト(以下、インサイト)」です。インサイトは「洞察」、本質を見抜くという意味になります。重要なのはよく認識されていますが、どこまで深く考えるのか、考えるための切り口となるものが何かについて、あまり議論されてこなかったように思います。では、始めましょう。 どこまで深く考えるのか おいしいものが食べたい。 たまにはおいしいものが食べたい。 たまにはおいしいものが食べたいけれど一人で居酒屋は恥ずかしい。 インサイトをどこまで深く考えるのかというのは難しい問題です。「おいしいものが食べたい」はインサイトではない、とまでは言いませんが、おいしいものは世の中にたくさんありますので、これだけでは自ブランドへの活用が難しいです。インサイトを考える目的は競合の中での自ブランドのあり方とその先のターゲット設定をクリアに考えていくためで
勝ち組オウンドメディア 「ほほえみごはん®」 もともと70万PV程だったサイトが、2018年のリニューアル後には400万PV超に。現在は、18年比10倍以上の驚異のPV数を稼ぐまでに成長している。ニチレイフーズが手掛けるオウンドメディア「ほほえみごはん®」だ。 「ほほえみごはん®」は「冷凍の機能」や「冷凍食品」にテーマを絞ったサイトで、ユーザーの役に立ち、楽しめる情報が充実している。サイト満足度も高く、満足度調査のトップボックス(もっとも評価の高い選択肢)の割合は35%を超えている。「第6回Webグランプリ 企業BtoCサイト部門」では、優秀賞も受賞した。 また、「冷凍+食材名」で検索すれば同サイトが上位に出てくる。ユーザーの流入につながっていることはもちろん、メディアが冷凍食品の企画を作る際、「ほほえみごはん®」の記事を出典元にしたい、という問い合わせもコンスタントに入るようになった。
30代女性の潜在ニーズに期待 —2018年9月に開設して好調を続ける「KÓMERU(コメル)」。立ち上げの経緯は。 藤原:もともとコメ兵では、「トケイ通信」「KOMEHYO now」という2つのオウンドメディアを運営していました。いずれも商品機能やスペック、入荷情報など商品情報発信の側面が強く、ユーザー目線を取り入れた編集型コンテンツではありませんでした。 お客さまの中心は40~50代で比較的可処分所得の多い方です。新たな顧客として、ブランドへの憧れが強く購入ポテンシャルの高い30代女性を取り込みたいと考えていました。 成井:それでスマートメディアにご相談いただいたんですよね。 通常の記事とSEO記事を併用 —コンテンツはどのように企画・制作していますか。 成井:当社のスタッフ5人で企画・取材・執筆をしています。月に1度編集会議を開き、コメ兵さんとともに企画内容を精査しています。 藤原:コ
ニューヨークタイムズのベストセラー『翻訳できない 世界の言葉』には、他の言語に訳すときに一言では言いあらわせない世界中の言葉が集められています。日本語で取り上げられたのは「わびさび」「木漏れ日」「積ん読」など。ちなみにマレー語で“PISAN ZAPRA”は「バナナを食べるときの所要時間」のこと。コロナ禍で生まれている、そんな「翻訳できない世界の言葉」を少しご紹介しましょう。 Covid-10 コヴィド・テン 外出自粛で10ポンド(約4.5キロ)太ること Covid-19(新型コロナウィルス感染症)を防ぐために家でじっとして、体重が増えたという話をSNSなどで目にします。“Flattening the curve”(コロナ感染者数の推移をあらわす曲線を平坦化すること)をもじって、“Fattening the curve”(太って体の曲線を平坦化すること)という言い回しも生まれました。「フラッ
「ディーゼル車にガソリン」「ぶどう酒と革袋」の例え話 【前回のコラム】 創業108年の老舗出版社を「卒業」、10年目のスタートアップに「ジョイン」した 真っ赤なマツダ・アテンザ。それが私の愛車である。いかにも広島出身者らしい、とよく言われるが、今回のテーマはそこではない。重要なのは、この車がディーゼル車であるという点だ。 赤いマツダ車と広島の関連性にも、車のエンジンの種類にも興味ないという方のために一応説明すると、ディーゼルエンジンというのは軽油を燃料としている。通常のガソリンを入れても動かない。逆も然りで、ガソリン車に軽油を入れてはいけない。 これは組織と人の関係に似ている。デジタル文化の電気自動車のような組織に、旧来型のガソリンおじさん(文字通り「化石」燃料)を放り込んでも使い物にならない。せいぜいハイブリッド車ならどうにかなるかもしれない。同様に化石燃料でしか動かない機関に、「時代の
6月20日、フランス・カンヌにてカンヌライオンズ国際クリエイティビティフェスティバルが始まった。コロナウイルスの影響により、開催中止、オンラインでの審査を経て、現地での開催は3年ぶりとなる。本年度は87か国からの合計2万5464のエントリー。今回、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナからのエントリーは無料で受け付け、402件の応募があったという。 初日には「Creativity Under Bombs」と題したセミナーが開催され、ウクライナのクリエイター4人が登壇。ゼレンスキー大統領も映像で出演し、参加者に支援を呼びかけた。 初日は、Outdoor、Print&Publishing、Radio&Audio、Health&Wellness、Pharma部門の各賞が発表された。グランプリは以下の通り。 ※グランプリ受賞作品 Outdoor Adidas/Swimwear「Liquid Billbo
【前回コラム】「こんな時でも、こんな時だからこそ 僕らのモチベーションをあげてくれる広告たち」はこちら こんにちは。これまで6回にわたって、ロサンゼルスからアメリカと日本における働き方の違い、最新クリエイティブの事例やブランディングをテーマに続けてきたこのシリーズも、今回が最終回となります。 前回のコラムのすぐ後に、こちらアメリカでは、白人警察官によるアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさんの殺人事件をきっかけとした、人種差別に対する大規模な抗議デモと暴動が発生し、全米を巻き込んだ歴史的出来事となっています。(まだ全然パンデミックも収まってないのに!) 最後のコラムで、何を書いたら良いものか。非常に悩みましたが、まだ半分も終わっていないのにもかかわらず、何百年に1度の年になりつつあるこの2020年を振り返りながら、これからのことについて考えてみたいと思いました。 パンデミック。そして人
サントリー食品インターナショナルは、12月10日から「クラフトボス」ブランドにおいて、オリジナルWeb動画「Flash Back Memories」を特設サイトで公開する。本動画は、2020年12月末でサービスを終了する「Adobe Flash」の歴史を取り上げた内容となっている。 「クラフトボス」シリーズは2017年に誕生。時間をかけてコーヒーを楽しむという新しいスタイルが好評となり、IT企業を中心とした新たなワークスタイルで働くビジネスパーソンなどからも多く支持された。 今回、コーヒーの“新しい”スタイルを提案してきた「クラフトボス」が、“新しい”を生み出してきたFlashカルチャーを振り返り、クリエイターの次の“新しい”創作を後押ししたいという思いから、オリジナルWeb動画を制作。Flashクリエイターへの感謝と、Flashと共に育った大人への応援をコンセプトとしている。 本動画は、
カメラアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を開発・運営する米スナップは3月29日、日本オフィスを東京・原宿にオープンしたと発表した。国際市場チーム日本担当責任者の長谷川倫也氏が日本法人の代表に就く。昨年8月末にオフィス開設の予定を明らかにしていた。 日本での利用者拡大を急ぐ。大学生や専門学校生と組んで、アプリ内の画像効果機能「レンズ」を開発するほか、波及力の高い国内ユーザーの発掘、育成を進める。すでに認定しているのは、中里真哉斗さん、千葉祐夕さん、森長一誠さん、里吉峻さん、永島歩花さん、三野宮鈴さん、粕谷音さんの7人。 2021年10〜12月期のグローバルでの日間アクティブユーザー(DAU)は、前年比20%増の3億1900万人だった。5四半期連続で2割増を達成しているという。米調査会社スタティスタの推計では、グローバルの月間アクティブユーザー(MAU)は4億2800万人。21年9
これから新たに商売やビジネスを(主にネットで)始める方に向けた「知られ方」についての連載です。知られるための第一歩として、とても大事なのが、自分のセールスポイントの中から「何を強みとして選ぶか」。このコラムでは、広告業界でさまざまな成功事例をつくってきた広告クリエイターの2人が、個人の商売・ビジネスでの「強みの選び方」と「その知られ方」について、役立つ情報を発信していきます。 この連載は、著者両氏による音声配信をしています。パソコンの方は▶(右三角)ボタンをクリック、スマートフォンの方は「Listen in browser」をタップすると再生されます。 ご感想などはこちらから:『嶋野・尾上の「これからの知られ方」』へのお便り 今回は、具体的なケースの話をします 尾上:はい、こんにちは。『嶋野・尾上の「これからの知られ方」』第2回です。 嶋野:イエーイ! 尾上:はい、ありがとうございます。こ
THE ONECLUBが主催するONESHOW 2020の各賞が発表となった。本年度は71か国から合計1万9688作品の出品があり、171個のゴールド、169個のシルバー、213個のブロンズが授与された。 本年度は、コロナウイルスの影響により審査をオンラインに切り替え、毎年ニューヨークで開催されている授賞式を中止。即興ヒップホップグループとブロードウェイのパフォーマンスグループ、Freestyle Love Supremeが制作した「The One Show For All」をテーマにしたストリーミングビデオで、各受賞作品が発表された。 D&AD賞のイエローペンシルに続いて、最高賞であるベスト・オブ・ディシプリンを4個獲得したのは、お馴染みのワッパーにカビが生えていく様子を捉えた、バーガーキングの「Moldy Whopper」。DAVID / Miami、Publicis / Buchar
最近のマーケティングの議論のなかで盛んになっている話題のひとつに、いま日本が迎えている人口減少などの状況に合わせて、いかに既存顧客を維持し、育成していくかがあります。このコラムでもちょうど1年前に「熱狂的ファン層はブランドにどう役立つか?」)という記事の中で語りました。こうした考えは「ファンマーケティング」とか「ブランドに対する熱量」という形で語られます。 また、このコラムでは反対意見としてアレンバーグ・バス研究所のバイロン・シャープ氏のロイヤルティ施策に対する批判も併せて紹介しました。ですが、今の日本ではバイロン・シャープ氏がいうような成長のために新規顧客を獲得するアプローチよりも、そもそも市場が成長する要素が少ないので、減りゆく人口のなかでファン層をより熱狂的にするという考えのほうが受け入れやすいのかもしれません。 あわせて日本に留まらず、世界中で消費者とブランドの関係性は、従来の経済
イオンリテールは2023年2月28日、Nintendo Switch専用ソフト「あつまれ どうぶつの森」のゲーム内で体験できる、イオンネットスーパー島(じま)を公開した。 この島は、顧客のオーダーに合わせて商品を選ぶ様子や梱包作業など、日ごろ目にすることのできない「イオンネットスーパー」のサービスの裏側を、ゲームを通して知ってもらう目的で立ち上げられた。また、ゲームを通して認知を広げ、子どもにとっても身近な存在として「イオンネットスーパー」の仕事を疑似体験してもらう狙いもあるという。 島はイオンの店内とネットスーパーの作業場を疑似的に再現。店内には果物・野菜売り場、肉売り場、魚売り場などスーパーではお馴染みのコーナーが再現されている他、顧客からも好評な上履きや焼き上げパンなどの売り場も再現されている。 また、ロッカーで受け取り可能な「PickUp!ロッカー」など、店内の設置物も忠実に再現。
楽天グループは、地上波ドラマの制作に乗り出す。10月から朝日放送テレビ(ABCテレビ)で、マンガを原作としたドラマを放送する。自社の動画配信サービス「Rakuten TV」でも配信するほか、グッズ販売などマーチャンダイジングで収益化を図る。楽天が製作幹事。制作はABCテレビ、制作協力はホリプロ。 楽天グループが運営する各種サービスのデータを生かす。視聴データのほか、グッズやイベントチケットの購入データを基にコンテンツ展開を企画する。視聴者の嗜好に合わせた商品などをドラマ内でプロモーションすることも検討する。 ドラマ化するのは、『壁サー同人作家の猫屋敷くんは承認欲求をこじらせている』(ミナモトカズキ氏作)。徳間書店が運営するコミックWebサイト『COMICリュウWEB』で連載している。主演は俳優の松岡広大さん、中尾暢樹さん。 ドラマは民放公式テレビ配信サービス「TVer」でも配信する。
6月21日、カンヌライオンズ2日目の受賞作品が発表となった。 2日目に発表となったのは、DESIGN LIONS、DIGITAL CRAFT LIONS、FILM CRAFT LIONS、INDUSTRY CRAFT LIONS、ENTERTAINMENT、ENTERTAINMENT LIONS FOR MUSIC、ENTERTAINMENT LIONS FOR SPORTの各部門。 DESIGN LIONSでは、PENGUIN BOOKS「PORTUGUESE (RE)CONSTITUTION」でポルトガルが初のグランプリを獲得。DIGITAL CRAFT LIONSでは、ウクライナの文化遺産をデジタルバックアップすることを目的としたアプリ「Back up Ukraine」がグランプリを受賞した。 また、DESIGN LIONS、FILM CRAFT LIONS、INDUSTRY CRA
企業が発信した情報は、若年層にどれだけSNS上で話題にされているのか。スパイスボックスは21日、「学生の注目企業2020」調査を発表した。 同調査では、大学生が就職活動において情報を得るために活用する8つメディア(ワンキャリア、FastGrow、リクナビ、マイナビ、外資就活ドットコム、Wantedly、キャリアハック、NewsPicks)において、企業の情報が、ポジティブ・ネガティブ問わず、どれだけ話題にされたかをソーシャルリスニングツールで分析した。データ取得期間は2019年7月1日~2020年6月30日の1年間。 高いエンゲージメント量を獲得した、いちから株式会社、カバー株式会社ついては、Vtuberに関連した職業の募集要項記事やコンテンツ監修に関わる学生インターン募集に関する記事に「Vtuber関連の仕事をしたい」といったポジティブなコメントが寄せられた。 日本電気(NEC)、パナソ
「ことば」ひとつでグランプリを競う「宣伝会議賞」。本コラムでは、第59回の開催を記念した特別コラムとして、「ことば」の力にフォーカスを当てています。コピーライターに限らず、「ことば」を武器に活躍するプロの方々は「ことば」についてどのように考えているのでしょうか。第3回は作家の浅生鴨さんが登場。文芸の目線からも話を聞きました。 浅生 鴨(あそう・かも) 作家、広告プランナー。1971年、神戸市生まれ。たいていのことは苦手。ゲーム、レコード、デザイン、広告、演劇、イベント、放送などさまざまな業界・職種を経た後、現在は執筆活動を中心に、広告やテレビ番組の企画・制作・演出などを手掛けている。主な著書に、『中の人などいない』『アグニオン』『二・二六』(新潮社)、『猫たちの色メガネ』(KADOKAWA)、『伴走者』(講談社)、『どこでもない場所』(左右社)、『だから僕は、ググらない』(大和出版)、『雑
2023年12月に公開された映画『PERFECT DAYS』は、『パリ、テキサス』『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』などの作品で知られる、ドイツのヴィム・ヴェンダース監督の新作だ。共同脚本・プロデュースにクリエイティブディレクター 高崎卓馬氏が参加、主演を務めた役所広司さんがカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことで、公開前から大きな話題を集めた。そんな本作の公式サイトも、映画とともに注目されている。 平山という人にアクセスするための手段としてのWebサイト 通常、映画の公式サイトと言えば、予告篇となる動画が流れ、公開情報や劇場情報などが表示される。しかし、このサイトでまず出てくるのが「Days Of Hirayama 映画にならなかった平山の353日」と題された「scrolling book」だ。enterを押すと、黒い世界にぼんやりとした光が広がる画面へと変
TikTok Japanは1月25日、「TikTokコンテンツをTwitterインフルエンサーに対価を支払って投稿依頼していた件に関するお詫び」をサイト上に掲載。ステルスマーケティングにあたるとして多くのメディアで報じられた。広告業界において新たな事業者やプラットフォームなども急速に台頭する中、改めて「ステマ」と「宣伝」の境界線についておさらいし、基本を理解しておきたい。WOMマーケティング協議会による口コミマーケティングに関するガイドラインの策定・アップデートにも携わり、「アドタイ」上でも度々ステマについての疑問に答えてきた片岡英彦氏が2回にわたり、解説する。 東京片岡英彦事務所 代表 企画家・コラムニスト・戦略PR事業 片岡英彦(かたおか・ひでひこ) 日本テレビを経て、アップルコンピュータのコミュニケーションマネージャー、日本マクドナルド マーケティングPR部長などを歴任。企業のマーケ
※本記事は2月14日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。 映画『花束みたいな恋をした』ができるまで 中村:土井監督が以前、壮大なテーマより日常を描きたいとインタビューで話していたのを拝見しました。 映画『花束みたいな恋をした』は、ある意味その普遍性があるとも言えるし、誰にでも起こりうるような共感性もあるじゃないですか。初めて脚本をご覧になったときにから、監督のなかに「ここにグッとくる」みたいな、勘はあるんですか? 土井:今回に関しては、(脚本家の)坂元(裕二)さんが、観ている人たちに「コレ、自分の話だ」と思ってもらいたいという考えがあって。あとは、やっぱり恋愛というものを描きたいと思っていました。 恋愛の一部始終には、本当に人生の色々なものがあります。恋をしているときって、ちょっと魔法にかかっているような状態じゃないですか。それが自然に解けていくところを描いたものは、ありそうでなか
「ブランドなんか大嫌いなブランド担当者が33年かかって、たどり着いたブランド論(実践編)」第6回は、今までの連載内容に関していただいたご意見に反論します! ありがたいことに、いろいろな反響をいただいているくのですが、特に多いのが「ブランドづくりの目的は『世のため人のため、地球のため(社会貢献・CSR・SDGs等々)』であり、金儲けであるという主張は根本的に間違っている」とのご意見。 「ブランドづくりの目的は、お金儲けのため」という主張については、過去の記事「「実務者ブランド論」でブランドづくりをスタートしよう!」を参照ください。 ブランドづくりをわかりやすく説明するために、あえて連載内では詳細について言及しなかった部分なのですが、これだけ多くのご意見をいただくということは、今の時代のブランドづくりにおいて、社会的な視点が意識されているとも言えます。 改めて言いますが、ブランドをつくる目的が
エデルマン・ジャパンは21日、今年で21年目となるグローバルな信頼度調査「2021 エデルマン・トラストバロメーター」の日本の調査結果を発表した。調査は2020年10月19日から11月18日にかけて世界 28カ国、約33,000 人を対象に実施され、有効回答数が不十分な1カ国を除く27カ国によるデータを集計した。 今年の調査結果からは、コロナ禍前に実施された昨年の調査結果で上昇傾向にあった、日本人の政府、企業、メディア、NGO/NPOに対する信頼度が、全体として低下。信頼度指標「トラスト・インデックス」(国民の自国の政府、企業、メディア、NGO/NPOに対する信頼度の平均値)は、昨年より2ポイント低下し、40ポイントとなった。 同社は本調査について、「企業が信頼を獲得する最大の機会は、実証された正確な情報のみがシェアされ伝わるように情報の質を監視することにあるという結果になっている」と分析
ダイヤモンド社 今野良介氏 1984年東京生まれ。ダイヤモンド社書籍編集局所属。早稲田大学第一文学部卒。担当書に『タイム・スリップ芥川賞』『お金のむこうに人がいる』『会って、話すこと。』『読みたいことを、書けばいい。』『会計の地図』『0メートルの旅』『東大卒、農家の右腕になる。』『最新医学で一番正しいアトピーの治し方』『1秒でつかむ』『落とされない小論文』など。『雨は五分後にやんで』に掌編小説を寄稿。担当書籍13作連続重版(和書)。好きな歌手はaiko。 Twitterアカウント@aikonnor。 作家や漫画家などクリエイターたちの想いを最初に受け取るのは、一般的には黒子と言われる編集者です。 「自分のアイデアが本当に受け入れられるだろうか?」「もっと良いアイデアはないだろうか?」…など、常に不安と戦いながら創作活動に勤しむクリエイターにとって、作品が形になるまでの間に編集者との間で行わ
青山学院大学の内山隆教授に聞く企画の後篇です。(前篇を読んでない方はぜひそっちからご覧ください)。 後篇では、そもそも放送と通信の融合はなぜ進まなかったのか。今や通信より不便で不利に思える放送はどうすれば再び力を取り戻せるのか。ただ、聞けば聞くほど、簡単には光が見えないことがわかってきました。5年、いや10年以上かもしれない欧米からの遅れは、取り戻しようがないような…。じっくりお聞きしました。 日本国内の放送の同時配信の議論は、どうして進まなかったのか? 境:ここからが本題なのですが、テレビ局にとって放送は明らかに行き詰まっています。テレビ受像機で配信サービスが見られるようになっていき、放送を圧迫しています。去年のW杯の時に通感したのが、ABEMAはスマホから始まってテレビでも見られるようになったということ。配信権を獲得すれば、通信でもテレビ受像機で見てもらえる。一方で放送権を獲得したテレ
デジタルとリアルの情報源の用いられ方を調査 日本プロモーショナル・マーケティング協会(=JPM)は、1月15日、創立50周年の記念事業の一環として「購買行動調査2019」を発表した。今回の調査では、従来のように店頭での購買の動機付けだけでなく、認知・体験などもプロモーションの機能ととらえ、一連の消費者の購買行動のジャーニーを対象として調査を実施。 デジタルテクノロジーの普及・進展により環境が急速に変化する中で、購買行動の各ステップで消費者が「デジタル情報源」と「リアル情報源」をどのように使いこなしているかという視点で、購買行動を分析した。 「リアル」はテレビ・新聞などのマスメディアや商品パンフレット、POPや店頭の売り場、店員からの接客などを指す。「デジタル」はメーカーやブランドのサイト、比較サイトや購入者レビュー、SNSを含む。 今回は耐久消費財、買い回り品、最寄り品など、商材によって情
Z世代と呼ばれる1990年代半ばから2000年代ごろに生まれた世代は、世界的に見て、上の世代よりも社会意識が高いと言われている。日本での実態はどうなのか、また消費にはどのような影響があるのか、電通若者研究部に所属する小島 雄一郎氏に話を聞いた。 若者の社会意識と消費は別問題に考える 日本の若者の社会意識は高いとは言えません。背景には、諸外国に比べ日本ではそもそも若者の人口比率が低いことが挙げられます。「どうせ社会に声をあげても、人数の少ない若者の意見は通らないだろう」と半ば諦めてしまっている面があるのは低い投票率を見ても明らかでしょう。 日本人自体の社会意識は東日本大震災をきっかけに高まったと言われていますが、内閣府の世論調査によると現在は横ばいか、やや減少傾向にあるのが現実です。 図表1 社会現象が変えられるかという調査結果 日本を含めた7カ国の満13~29歳の若者を対象とした意識調査。
「聴いて旅する幕の内 おととめし」は、旅を通じて日本全国の地域と顧客をつなげるソーシャル活動「旅ルミネ」の取り組み。今年5月に、山形・最上の特産品を使った弁当「聴いて旅する幕の内 おととめし」を発売した。 「旅に行きたい、という気持ちをすくいあげながら、孤食が進むランチタイムをもっと豊かにするアイデアはないだろうか、と考えたことから始まりました」と、企画を手がけたクリエイティブディレクター 小野総一さん。 「おととめし」のお弁当箱には、ランチョンマットになるガイドブックが付いてくる。そこに記された2次元コードをスマートフォンで読み取り、リンク先の再生ボタンをタップすると、旅先の音やそこに暮らす人の声で綴られる約20分 の物語が始まる。 「お弁当はそもそも旅情とも近い商品ですし、身近なかたちで日本の地域を知っていただくことができる良い器です。そこにどうやって旅にいく気分を加えていけるかを考え
電通が2月25日に発表した「日本の広告費」によると、2020年の国内広告市場(推計)は前年比88.8%の6兆1594億円と大幅に落ち込んだ。世界的な新型コロナウイルス感染拡大によるイベントや広告・販促キャンペーン中止の影響を受けた。東日本大震災が起きた2011年以来のマイナス成長。 四半期別にみると、4~6月期を中心に大幅に減少。7月以降は徐々に回復し、10~12月は前年並みに回復した。 インターネット広告費は2兆2290億円(前年比105.9%)と成長を続け、テレビ・新聞・雑誌・ラジオを含むマスコミ4媒体広告費2兆2536億円(同比86.4%)にほぼ並んだ。4~6月はコロナ禍の影響を受けたものの、通年でEC分野が好調だった。マス4媒体事業者が提供する「マスコミ4媒体由来のデジタル広告費」が803億円(同比112.3%)、Amazonや楽天市場などに掲載する「物販系ECプラットフォーム広告
このコラムでは、競合を勝ち抜くための「もう片方のスキル」と題し、コンペで安定した結果を残すためのスキルをシェアします。これまで、勝つ環境を整えるための「アシストスキル」の重要性を説いてきましたが、第6回の今回は「企画書作成&プレゼン」にまつわるアシストスキルについて詳しく解説します。 【クイズ】どんなプレゼンで勝利を引き寄せた? これは実際に私が経験したコンペの話です。今回は(珍しく!?)勝ったケースからです。どんなプレゼンの組み立て方で、勝利を引き寄せたのでしょうか?文章を読んで、A社のプレゼン構成(順序)を考えてみてください。 国内大手外食企業の競合のお話。年間10本以上のキャンペーンを実施する業態。代理店変更は実務上の混乱をきたすため、コンペは長らく実施されてこなかった。しかし少子高齢化の影響で、客数は減少する一方。そこで、抜本的なマーケティング/コミュニケーション改革を目的に、コン
5月20日、米国ニューヨークでThe One Show 2022の授賞式が開催された。その場で、最高賞であるBEST OF SHOW、およびカテゴリー最高賞であるBEST OF DISCIPLINEなどが発表となった。 本年度、The One Show 2022には、66の国と地域から合計1万9,579作品がエントリー。 44の国と地域のエージェンシー、スタジオ、ブランド、制作会社、デザイナーに、192ゴールドペンシル、164シルバー、233ブロンズ、1,022メリットが授与された。 最高賞を受賞したのは、銃規制団体Change the Ref「TheLostClass」。本年度、CLIO、NY ADCに続いての最高賞の受賞である。制作したLeo Burnett Chicagoは、同作品でBest of Show、3つのBest of Discipline、20のGold Pencilsを
3月に刊行の『顧客起点のマーケティングDX データでつくるブランドと生活者のユニークな関係』の著者の一人である横山隆治氏はPOE(Paid,Owned,Earned)の概念を初めて日本に紹介したことで知られています。消費者の情報収集行動が変化するなかで、同氏が考える新たなコミュニケーション設計の方法論を提示します。 認知がゼロではないブランドでも「カスタマージャーニー」は有効なのか? カスタマージャーニーなる概念については、私は少なからず疑問というか現実感に乏しいと以前から思っている。新製品であれば認知から始めて、購買意志決定に至るまでのステップを描いてみるのはアリだと思う。しかし、そのほか多くの既に市場にある商品となると、希薄であっても、店頭やメディアで何らかのブランド情報には接触していることになるし、その受け止め方は個々の消費者ごとに違うはずだ。 そう考えると、「みんなとにかく一度振り
テレビCMはアニメーションと実写の2種類。共通して「ほろよい」のフレーバーをテーマとする6つの部屋で、自分時間を思い思いに過ごす女の子の様子を描いた。 新テーマ“「ほろよい」がある時間の楽しさ”のもとに掲げられたのは、「ほろよい飲んで、なにしよう?」というメッセージ。「自分らしく、自分時間を楽しむお酒」としてコミュニケーションを展開していく。 音楽は今回のCMのためにオリジナルで制作されたもの。『今夜はブギーバック nice vocal』(小沢健二)と『水星』(tofubeats)を掛け合わせた楽曲で、アニメバージョンではkZmと佐藤千亜妃が、実写バージョンでは池田智子、TENDREがそれぞれカバーしている。 「音楽を中心としたキャンペーン設計にしたことで、音楽好きを中心に話題が拡散していきました。トーン&マナーはシティポップとLo-fi HIPHOPの世界観を取り入れ、今っぽく、そして明
米グーグルは3月11日、自動車販売向けの検索連動型広告の提供を始めると発表した。米国ではすでに開始しており、数日内にほかの国でも利用可能になる。同日開催の全米自動車販売協会のイベントで発表した。 車種などで検索すると、写真のほか、メーカーやモデル、年式、走行距離、販売店の場所といった情報と共に表示されるようになる。問い合わせ数や来店など、測定したいユーザー行動を設定することもできる。 グーグルと米調査会社カンターの調査によると、米国では2021年、新車購入者の89%が事前にWebで新車について調べた。オンライン購入した人は16%で、2019年時点の1%から大きく増えている。 ショッピング広告のクルマ版。米国のカーディーラーによる本格稼働前のテストでは、コンバージョン数が35%、コンバージョン値が12%増加したという。
コピーライターとアートディレクター・デザイナーが机を並べて学び、新たなアウトプットを生み出す「コピーライター養成講座×アートディレクター養成講座 「アートとコピー」コース 阿部広太郎クラス」。2022年3月5日の第二期開講に向けて、現在受講生を募集しています。 昨年3月から10月にかけて開講された第一期は好評のうちに終わり、受講生の間から生まれたチームはその後、ヤングカンヌや広告コンペ、展示などさまざまな活躍の場へ大きく羽ばたいていきました。今回は、第一期の最終課題でコンビを組み、最優秀賞を獲得した飯島夢さん・木村ちひろさんをゲストとしてお招きし、講師の阿部さんを交えて講座の魅力と「コンビだからこそ得られる成長とシナジー」について、実体験から紹介いただきました。 「自分1人で頑張る」「相手がいるから頑張れる」領域をそれぞれ磨く —この講座の設立の経緯について、講師を務める阿部さんからご説明
KADOKAWAは1月25日、テレビ情報誌『週刊ザテレビジョン』を、3月1日発売の2023年3月10日号で休刊すると発表した。『月刊ザテレビジョン』と統合するほか、デジタル事業を強化する。 (写真左)『週刊ザテレビジョン』(2023年1月6日号)、(同右)『月刊ザテレビジョン』(23年2月号)。『月刊ザテレビジョン』は1995年創刊 『週刊ザテレビジョン』『月刊ザテレビジョン』それぞれの印刷証明付部数の推移(四半期) 月刊誌は、3月24日発売の『月刊ザテレビジョン2023年5月号』でリニューアル。『週刊』のシンボルとなっていた、レモンを持った表紙を引き継ぐほか、「ドラマアカデミー賞」や、アイドルグループ「Sexy Zone」、「Snow Man」の連載などの企画も月刊誌に移行する。『ザテレビジョンZoom!!』などの増刊は継続。Webメディアの『WEBザテレビジョン』でも新サービスなどを始
2023年10月1日から「ステマ規制」が施行となります。自社の対応は大丈夫なのかと不安に思う広告業界関係者も多くいらっしゃるのではないかと思います。 第4回は、前回に続き、クチコミマーケティング協会(WOMJ)運営委員会副委員長ガイドライン担当の山本京輔が、業界団体の自主規制であるWOMJガイドラインと景表法との対応関係や、消費者庁の「ステマ規制」施行に合わせて10月1日より施行される改訂WOMJガイドラインの改訂ポイントと実務上の変更点について解説します。 今回も記事内で、複数のSNSの投稿例を用いて「ステマになる」「ならない」の境界線を明らかにしています。また後半では、ポイントとなる「関係性の明示」のためにどのような投稿文やタグを用いるべきか、具体的に解説します。 WOMJガイドラインと景表法の対応関係 「WOMJガイドライン」は、クチコミマーケティング活動の健全な運用に向け策定され、
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