ほぼ毎日訪れるという常連客に「大宮ナポリタン」を提供する宮城正和(左)=埼玉県さいたま市大宮区宮町の伯爵邸 国鉄時代の大宮工場(現大宮総合車両センターなど)=鉄道博物館提供 鉄道の街、大宮。1885年に開業した大宮駅は、JRをはじめ三つの鉄道会社16路線を擁するターミナル駅。3月に延伸が実現した北陸新幹線を含む六つの新幹線が通る「東日本の玄関口」でもある。 発展のきっかけは、1894年に操業を開始した旧国鉄の車両工場(現JR東日本大宮総合車両センターとJR貨物大宮車両所)だ。大宮駅西口から北へ徒歩10分の場所にあり、最盛期には約5千人が働いていた。駅周辺には彼らが通う飲食店が軒を連ねていた。好んで食べられていたのがナポリタン。これが現在のご当地グルメ「大宮ナポリタン」のルーツだ。 ◇ 「武州うどん あかね&みどりダイニング」を営む宮桜まみ(74)はムード歌謡の歌手でもある。大宮で生まれ育っ